プロバスケットボールB1の広島ドラゴンフライズは21日、今季のホーム開幕戦を迎える。チャンピオンシップに進出した昨季に続く躍進が期待される一方で、2026年から始まる新B1参入へ向けては、さらなる集客が求められており、正念場を迎えている。…

 プロバスケットボールB1の広島ドラゴンフライズは21日、今季のホーム開幕戦を迎える。チャンピオンシップに進出した昨季に続く躍進が期待される一方で、2026年から始まる新B1参入へ向けては、さらなる集客が求められており、正念場を迎えている。

 「地域と地域のライセンスの取り合いが始まっている」。広島ドラゴンフライズの浦伸嘉社長(43)は13日の記者会見で危機感をあらわにした。昨季はクラブ史上初めて上位8チームによるチャンピオンシップに出場したが、新B1参入への審査では後れをとっているからだ。

 新B1の審査基準では競技力だけでなく事業力もクラブに求めている。中でも課題は、ホームゲームでの「1試合平均の入場者数4千人以上」の条件だ。ドラゴンフライズは昨季、広島サンプラザホール(広島市西区)とエフピコアリーナふくやま(福山市)でホームゲームを行ったが、コロナ禍の影響もあり、平均入場者数は3335人にとどまった。

 B1には現在24チームが所属するが、26年開始の新B1には最大18チームまでという方針が示されている。新B1の審査は来年10月にあり、昨季と今季の実績が反映される。平均入場者数では1次審査で「2期連続4千人以上」、2次審査で「1期4千人以上」、3次審査で「1期入場者数3千人以上」を満たす必要がある。現状でドラゴンフライズは3次審査の対象だが、各地のバスケットボール人気の高まりで2次審査までで枠が埋まってしまう可能性があるという。

 何とか集客目標を達成しようと、ドラゴンフライズはJR西日本広島支社と協力し、20日から来年5月のシーズン終了まで選手による車内放送を実施。さらに広島東洋カープやマツダとパートナー契約を結んで協力を仰いでいる。浦社長は「カープやサンフレッチェといった先輩に続いていきたい」と話した。(黒田陸離)