今週の土曜日は、東京競馬場で富士ステークス(GII・芝1600m)が行われます。  近年の富士Sの勝ち馬はその後のGIでも大活躍しています。昨年は3歳馬のセリフォスが優勝し、その勢いで挑んだマイルCS(GI)でも勝利を収める活躍を見せて…

 今週の土曜日は、東京競馬場で富士ステークス(GII・芝1600m)が行われます。

 近年の富士Sの勝ち馬はその後のGIでも大活躍しています。昨年は3歳馬のセリフォスが優勝し、その勢いで挑んだマイルCS(GI)でも勝利を収める活躍を見せています。一昨年の勝ち馬ソングラインは今年のヴィクトリアマイル(GI)、安田記念(GI)を連勝し、トップマイラーの地位を確立しています。

 富士SはマイルCSの前哨戦のひとつとして位置づけられていますし、別定戦でGI勝ち馬も比較的出走しやすく、ハイレベルなメンバーが集まります。加えて、富士Sは20年からGIIに昇格し賞金も増額されましたので、以前よりも更にレベルの高いメンバーで争われるため、ここで勝てる馬はGIでも十分通用する能力を示している事が後のGI馬が何頭も輩出している所以ではないでしょうか。

 また、富士Sの傾向としては前走で重賞に出走していた馬が良績を残している事も挙げられます。過去10年の富士Sでは前走が重賞だった馬が10勝2着9回3着8回と圧倒しています。好メンバーが集結する富士Sですので、前走でオープン特別以下に出走していた馬は格の違いに戸惑い力を出し切れない事がこのような傾向を生んでいるのかもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走オープン特別以下で上がり2位以下(ただし、3歳馬は除く)
[0-0-0-28]複勝率0%
該当馬:エターナルタイム、ジャスティンスカイ
(過去の該当馬:15年フルーキー2番人気5着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるエターナルタイムが該当しました。

 先述したように、過去10年の富士Sは前走で重賞に出走していた馬が強さを見せる競走です。よって、前走がオープン特別以下の馬は苦戦を強いられます。

 特に前走のオープン特別以下で上がり最速を記録していない4歳以上の馬は全く結果を残せていません。今回よりも格下のオープン特別以下で際立った走りを見せていないと、ハイレベルな富士Sでの好走は望めないと言えるのではないでしょうか。

 例外としては前走がオープン特別以下だったとしても、上がり最速を記録するほど末脚に長けた馬や、伸びしろがあり古馬よりも斤量に恵まれる3歳馬は好走する可能性がありますので注意したいところです。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。