2030年冬季五輪・パラリンピックを断念して34年以降の招致の可能性を探る札幌市の秋元克広市長は18日の市議会で、「34年が不可能になった場合、関係者と改めて対応を協議したい」と述べた。一方で、「五輪招致の意義は今後も変わりはない」と語り…

 2030年冬季五輪・パラリンピックを断念して34年以降の招致の可能性を探る札幌市の秋元克広市長は18日の市議会で、「34年が不可能になった場合、関係者と改めて対応を協議したい」と述べた。一方で、「五輪招致の意義は今後も変わりはない」と語り、38年大会も視野に招致を続けていく姿勢を示した。

 国際オリンピック委員会(IOC)が15日に公表した34年大会の候補都市には、米ソルトレークシティーはあったが、札幌はなかった。IOCは11月末の理事会で、30年と34年の両大会の開催地を絞り込む方針で、札幌による34年大会招致の可能性が絶望的になっている。

 18日の市議会では、これまで五輪招致を推進してきた会派からも「(招致活動は)いったん白紙に戻すべきではないか」との意見が出た。これに対し、秋元市長は「何が不足していたのか、これまでの招致活動を検証する必要がある。これからはスケジュールありきでなく、対話を積み重ねる」と述べるにとどまった。