近年の菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)はエピファネイア産駒から目が離せない。現役時代のエピファネイアは折り合いが難しいイメージがあったが、スタミナ自体は豊富だった。その証拠に菊花賞が5馬身差の圧勝なら、4歳時のジャパンCも一貫した…

 近年の菊花賞(3歳牡牝・GI・芝3000m)はエピファネイア産駒から目が離せない。現役時代のエピファネイアは折り合いが難しいイメージがあったが、スタミナ自体は豊富だった。その証拠に菊花賞が5馬身差の圧勝なら、4歳時のジャパンCも一貫した流れを好位から抜け出し、4馬身差の大楽勝。人馬一体の走りさえできれば、ライバルを全く寄せ付けない破壊力があった。

 産駒にもスタミナは受け継がれている。芝2400m以上では[28-15-13-124]の勝率16%、複勝率31%と好成績。菊花賞では5頭が走り、20年はアリストテレスが2着。そして21年はオーソクレースが2着、ディヴァインラヴが3着。サンプル数が少ないとはいえ、複勝率60%だから目が離せない。

 今年はウインオーディン(牡3、美浦・鹿戸雄一厩舎)が参戦する。まだ1勝馬ながら、昨年の新潟2歳Sで2着、今年の共同通信杯で5着の実力馬。前走のセントライト記念は0秒9差の6着だったが、後方から渋太く脚を伸ばしていた。何より以前に比べて折り合いが成長しているのは、3000mに挑むにあたって大きなセールスポイント。課題のスタートを決めて、ある程度の位置で流れに乗れれば、前身は可能だろう。

 春の実績組を相手に、血の力でどこまで食い下がれるか。3連複のヒモにはぜひとも加えておきたい1頭だ。