初秋の四万十川沿いの100キロと60キロのコースを走る第29回四万十川ウルトラマラソン(幡多地区陸上競技協会、高知県四万十市、四万十町主催、朝日新聞高知総局など後援)が15日、4年ぶりに開かれた。全国から参加した約2千人が幡多路を駆け抜け…

 初秋の四万十川沿いの100キロと60キロのコースを走る第29回四万十川ウルトラマラソン(幡多地区陸上競技協会、高知県四万十市、四万十町主催、朝日新聞高知総局など後援)が15日、4年ぶりに開かれた。全国から参加した約2千人が幡多路を駆け抜けた。

 100キロの部は午前5時半、60キロの部は午前9時30分にそれぞれスタート。いずれもゴールの県立中村中学・高校をめざした。ランナーは冷え込んだ朝霧の中、険しい坂道を抜け、清流からのそよ風を全身に受けながら走った。

 100キロの部女子を8時間1分02秒で優勝した千葉県船橋市の仲田光穂さん(34)は「きれいな四万十川と二つの沈下橋を走って最高な気分です」と笑顔で話した。

 沿道では、地域住民やボランティア約1500人が声援や拍手を送ったり、給水をしたりして運営を支えた。今年は、橋げたが腐食してV字に折れ曲がった岩間沈下橋が復旧し、6年ぶりにコースに戻った。

 橋を見下ろす岩間四万十茶屋の今城千恵さんは「橋をたくさんのランナーが走るこの日を待っていました。やっと四万十川に秋が来たという気持ちです」とランナーを見つめた。(フリーライター 笠原雅俊)