パリ五輪のマラソン代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は15日、東京・国立競技場発着で行われ、女子はマラソン3回目の鈴木優花(24=第一生命グループ)が2時間24分9秒(速報値)で優勝し、初の五輪代表に内定した。2位に…

 パリ五輪のマラソン代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は15日、東京・国立競技場発着で行われ、女子はマラソン3回目の鈴木優花(24=第一生命グループ)が2時間24分9秒(速報値)で優勝し、初の五輪代表に内定した。2位には一山麻緒(26=資生堂)が入り、8位入賞だった東京五輪に続く、2大会連続の五輪代表内定。

 3位は細田あい(27=エディオン)だった。

 レースはスタート直後から前田穂南(27=天満屋)が先頭を引っ張る展開で進んだ。

 1キロ過ぎには集団が分かれ、先頭集団は前田、一山、鈴木亜由子(32=日本郵政グループ)、加世田梨花(24=ダイハツ)、安藤友香(29=ワコール)ら15人。

 10キロを33分58秒で通過したところで、前田彩里(31=ダイハツ)が遅れ始めた。

 15キロを51分2秒で通過し、15キロ過ぎの折り返しでは市田美咲(32=エディオン)が転倒した。16キロ過ぎで、先頭集団は11人となった。

 20キロ通過は1時間8分4秒。上杉真穂(28=スターツ)らが離れ、先頭集団は10人に。ここから、徐々に選手がふるい落とされていく。

 23キロ過ぎ、一山が一気に前に出てレースを動かした。付いていったのは、細田。さらに、単独3番手で前田穂が追った。27キロ過ぎでは、鈴木亜が遅れた。

 一山、細田が変わらず先頭で30キロを通過。10秒遅れて、加世田と鈴木優が追い、前田穂はトップと15秒遅れの5番手に後退した。

 33キロ過ぎで、一山が再び前に出る。ここで細田が遅れ、36キロ過ぎで鈴木優、加世田が2位の細田に追いついた。

 36・6キロ付近で細田は4位に後退。2番手に鈴木優、3番手に加世田となった。

 38・4キロで鈴木優がトップの一山をとらえ、先頭へ。一気に引き離し、40キロ地点では一山に12秒差をつけた。

 終盤も鈴木優のスピードは衰えず、笑顔でフィニッシュした。

 五輪代表枠は男女各3枠。残りの1枠には、MGC後に行われる複数の対象レース「MGCファイナルチャレンジ」(来年1~3月)で、日本陸連の設定記録(女子は2時間21分41秒)を突破した選手のうち、最も速いタイムの選手が選ばれる。設定記録を誰も上回れなかった場合は、MGCで3位になった細田が代表入りする。