1996年の新設当時からGI競走に格付けされたレースで桜花賞・オークスとともに牝馬三冠路線の最終戦に位置付けられている。今回は20年以来、3年ぶりに京都競馬場内回り2000mコースで行われる。Aコース使用で最後の直線は平坦の328.4m…

 1996年の新設当時からGI競走に格付けされたレースで桜花賞・オークスとともに牝馬三冠路線の最終戦に位置付けられている。今回は20年以来、3年ぶりに京都競馬場内回り2000mコースで行われる。Aコース使用で最後の直線は平坦の328.4mだ。

 京都競馬場で行われた2011年から2020年までの10年間で、3番人気以内馬は【9-4-2-15】。上がり3ハロン最速馬は【3-1-2-5】。機動力や、立ちまわりの上手さも求められるコースだ。

 ◎リバティアイランドは昨年の最優秀2歳牝馬で、春の2冠牝馬。強烈な末脚を武器とするがオークスは、中団馬群で折り合いをつけると最後の200mで後続を一気に突き放した。このレースにおける後半3ハロンのレースラップは12.0〜11.6〜11.5。能力の差を見せつけるかのような内容だった。競馬なので「絶対」はなく、また京都競馬場の内回りコースは、この馬にとってベストの舞台ではないとは思うが、この馬の能力を余すことなく発揮できるような競馬になれば期待に応えてくれるはずだ。

 〇ヒップホップソウルは紫苑S2着。春はフラワーCの2着というのもあり、小回りコースに良績がある。前走の紫苑Sは半マイル通過46.5秒、前半1000m58.1秒というハイペースを積極的に追いかけ、早め先頭からゴール前まで粘って見せ場を作った。母はフェアリーS優勝馬で、祖母は桜花賞馬という血統。その先行力は機動力が求められるコースでは魅力だ。

 ▲コナコーストは桜花賞2着馬で、チューリップ賞も2着。世代では上位のキャリアを誇る。3番人気に支持されたオークスはスタートで左右の馬と接触し、位置取りが後ろになってしまった。桜花賞では先行2番手から直線1度は完全に抜け出しただけに位置取りが悪くなったのは痛かった。

 △ドゥーラはクイーンS、そして札幌2歳S優勝馬でオークス3着。長く良い脚を使える馬で全3勝を札幌コースで記録しているように機動力も兼ね備えている。前走で大きく減っていた馬体重と、右回りでは外に張る心配は残るものの無視はできない存在だ。桜花賞4着で、オークス2着の△ハーパー、忘れな草賞の内容が良かった△グランベルナデットなども差がない印象だが、コーナーリングが巧みな△キタウイングも気になる存在だ。