【千葉】女子バスケットボール・Wリーグが14日、開幕する。柏市を拠点とする昨季の覇者・ENEOSサンフラワーズの新しい主将で日本代表としても活躍するPG宮崎早織選手(28)に今季の意気込みを聞いた。 ――昨季はシーズン4位からプレーオフを…

 【千葉】女子バスケットボール・Wリーグが14日、開幕する。柏市を拠点とする昨季の覇者・ENEOSサンフラワーズの新しい主将で日本代表としても活躍するPG宮崎早織選手(28)に今季の意気込みを聞いた。

 ――昨季はシーズン4位からプレーオフを勝ち上がり、4年ぶり23度目の優勝。皇后杯全日本選手権との2冠を達成しました。

 シーズン4位でもみんなが顔を下げることなく、前を向いて戦えたのが勝因。

 (決勝の相手の)トヨタ自動車には若い選手も多かったが、うちは走る練習が多くて、そこは絶対に負けないと思っていた。最後まで走り続ける自分たちのバスケットができたし、PF渡嘉敷来夢(らむ)選手(32)らチームのお姉さんたちが最後まで若手を引っ張ってくれた。

 ――新シーズンは、日本代表で主将を務めたSG林咲希選手(28)が富士通に移籍した。

 素晴らしいシューターがいなくなるのは寂しいが、SF藤本愛瑚(まこ、24)やSF三田七南(さんたなな、21)ら若い選手が埋めてくれると思う。自分たちにもできるというのを見せつけてほしい。若い選手のエネルギーで勢いをもたらしてくれれば。

 ――ヘッドコーチもティム・ルイスさんに代わりました。

 今まで以上に走るバスケットが求められるので、「そんなに走れるかな」と不安はあるけど(笑)。

 でもそこがうちの強みだし、ヘッドコーチが描くバスケットに近づけるように一緒に頑張りたい。

 ――これまで以上に速いバスケットになる。

 そうですね。セットオフェンスよりも、走ってボールをつないでというイメージ。みんなで守備を頑張って攻撃の回数を増やすことも「速いバスケ」につながると思っている。

 ――今月5日のアジア大会決勝では中国に敗れて惜しくも銀メダル。自身はスタメンとして活躍した。

 自分が中国に研究されていて、あれほどディナイ(ボールを受けられないように守ること)されるとは思わなくて驚いた。それでも裏を突いてもっとリングに向かっていけるようにしないといけない。

 一方、自分のスピードは通用すると思ったし、あれだけ観客が入ったアウェーの雰囲気でプレーしたのは初めてで、めちゃくちゃ楽しかった。どんな状況であっても、自分のスタイルを貫いて勝ちにこだわることが大切だと改めて感じることができました。

 ――アジア大会では、ピックを使った後のプレーの選択肢の多さが目についた。

 そうですね。国内でやっていると、相手にディフェンスをスイッチされても渡嘉敷さん(193センチ)のところがアドバンテージになるのでそこを狙いやすいが、海外の選手はみんな大きいので。その中で、どれだけペイントアタックして、引き寄せて外からシュートを打たせるか、自分がそのまま行くか。ENEOSでのプレーとは違った感覚はありました。

 ――チームでも代表でもムードメーカーとして知られる。8月にあった地元の中学生を集めたバスケ教室でも、全力で盛り上げようとする姿が印象的だった。

 バスケ以外の話でも盛り上がりたいので、楽しんじゃいますね。もともとこんな性格だから、私も楽しいし、一緒にその時間を楽しみたいと思っています。憧れられる選手でありたいと思うと同時に、気楽に話せる人でいたい。

 ――女子バスケットの魅力とは。

 最後まで粘り強く頑張るのが日本のバスケット。選手が楽しそうにプレーしているところも魅力かな。

 男子には身体能力で勝てない分、ボールがよく回るので、見ていても面白いと思う。成田市、浦安市などでも試合があるので、ぜひ体育館に来て実際にプレーを見てもらいたい。選手も柏市内とかでウロウロしているので、見つけたら声をかけてくれるとうれしいです。(聞き手・北上田剛)