15日に開催されるパリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を前に記者会見が13日、東京都内で行われた。男女の出場予定選手が出席し、意気込みなどを語った。 男子は東京五輪6位入賞の大迫傑(ナイキ)や2時間4分56秒の日…

 15日に開催されるパリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を前に記者会見が13日、東京都内で行われた。男女の出場予定選手が出席し、意気込みなどを語った。

 男子は東京五輪6位入賞の大迫傑(ナイキ)や2時間4分56秒の日本記録を持つ鈴木健吾(富士通)、今夏の世界選手権代表の山下一貴(三菱重工)らがレースの中心になりそうだ。

 大迫は「身体の状態はいいと思う。心身ともにしっかりベストな状態でレースに臨みたいと思う」。

 鈴木は昨年3月の東京マラソン以来、1年7カ月ぶりのフルマラソンとなる。「生活、練習すべてにおいてMGCのためにやってきた。当日は強い思いを持って走りたい」と力を込めた。

 8月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)から約1カ月半後での間隔でレースとなる山下は、「とにかく疲労を抜くことと、少しでも状態をあげられるように意識してやってきた。自分が思ったよりも、普段通り練習できた」と自信を見せた。

 女子は一山麻緒(資生堂)、鈴木亜由子(日本郵政グループ)、前田穂南(天満屋)の東京五輪の代表組が今回も上位をうかがう。

 東京五輪で8位入賞を果たした一山は「どんなレース展開でも、必ずパリの切符を勝ち取るということだけを考えて練習してきた」ときっぱり。

 今年3月の名古屋ウィメンズマラソンで2時間21分52秒の自己ベストを出して2位に入った鈴木は、「タイムだけではない力強さがMGCでも五輪でも必要」としたうえで、「勝ちきる脚力という意味でも、速さを意識して積極的にレースができるように練習を積んできた」と語った。

 前回のMGCを制した前田は「スピードを重視しながら距離をしっかり走り込むことを意識してきた。勝負ということでは、タイムよりも自分のリズムで走ることで力を発揮できると思う」。

 五輪代表枠は男女各3枠。MGCで上位2選手に入れば五輪代表権を得られる。

 残りの1枠はMGC後に行われる複数の対象レース「MGCファイナルチャレンジ」(12月~来年3月)で、日本陸連が定めた設定記録(男子は2時間5分50秒、女子は2時間21分41秒)を突破した選手のうち、最もタイムがよかった選手が得る。

 設定記録を誰も上回れなかった場合はMGC3位の選手が代表入りする。(辻隆徳)