札幌市と日本オリンピック委員会(JOC)が2030年冬季五輪・パラリンピックの招致断念を正式に表明した。 札幌市民は招致断念の判断をどう受け止めたのか。11、12の両日、札幌の中心地に広がる大通公園で市民に話を聞くと、札幌市が五輪を開催す…

 札幌市と日本オリンピック委員会(JOC)が2030年冬季五輪・パラリンピックの招致断念を正式に表明した。

 札幌市民は招致断念の判断をどう受け止めたのか。11、12の両日、札幌の中心地に広がる大通公園で市民に話を聞くと、札幌市が五輪を開催する「大義」を市民に浸透できていないことが改めて浮き彫りになった。

 大通公園には、1972年に開催されたオリンピックの50周年を記念した五輪シンボルがある。その公園に0歳と2歳の息子を連れてきた会社員の西尾海さん(32)は、オリンピック招致に対して「ぜひ、来てもらいたい」と期待を抱く。

 19年に札幌ドームで開催されたラグビーのワールドカップでは街の盛り上がりを実感した。

 ならば、五輪にも同じ期待を求めるのか。本音は来てもらいたいのだが、ためらいもあるという。