キタサンブラック産駒のコナコースト(牝3、栗東・清水久詞厩舎)、ヒップホップソウル(牝3、美浦・木村哲也厩舎)、ラヴェル(牝3、栗東・矢作芳人厩舎)の3頭が、秋華賞(3歳牝・GI・芝2000m)に挑む。  今、最も注目の種牡馬といっても…

 キタサンブラック産駒のコナコースト(牝3、栗東・清水久詞厩舎)、ヒップホップソウル(牝3、美浦・木村哲也厩舎)、ラヴェル(牝3、栗東・矢作芳人厩舎)の3頭が、秋華賞(3歳牝・GI・芝2000m)に挑む。

 今、最も注目の種牡馬といっても過言ではない。現役時代にGIを7勝したキタサンブラック。現4歳の初年度産駒から“世界最強”イクイノックスを送り出すと、2世代目からは皐月賞馬のソールオリエンスが登場。他にもガイアフォースやスキルヴィング、ウィルソンテソーロなど、次々に重賞勝ち馬を輩出している。あえて課題を挙げれば、活躍馬が牡馬に偏っていること。これまでのJRA重賞9勝のうち、8勝が牡馬。牝馬はラヴェルの22年アルテミスSの1勝のみ。GIは未勝利で、延べ7頭が挑み、今年の桜花賞のコナコーストの2着が最高着順となっている。

 秋華賞は精鋭3頭出しだ。ラヴェルは昨年のアルテミスSの覇者。相手がスムーズさを欠いたとはいえ、唯一リバティアイランドを倒した馬だけに、簡単には見限れない。近走はオークスを除いて不本意なレースが続くが、能力全開なら一発があっても不思議ない。コナコーストは桜花賞の2着馬。オークスは7着に崩れたが、当時は序盤からスムーズさを欠いたので参考外だろう。2000mへの距離短縮もプラスだけに、巻き返しは必至だ。もう1頭のヒップホップソウルは前走の紫苑Sが負けて強しの2着。早めの立ち回りから持久力を生かすことができれば、上位に食い込めていい。

 キタサン三本の矢でリバティアイランドに一矢報いることができるか。それぞれが女王を脅かすようなレースを見せてくれることを期待したい。