「学生3大駅伝」のひとつながら、関東地区以外の大学は参加できなかった箱根駅伝。第100回を迎えるにあたり、その門戸が全国に開かれた。だが、本大会へ向けて突破しなければならないのが10月14日に東京・立川である予選会だ。北海道からはただ1校…

 「学生3大駅伝」のひとつながら、関東地区以外の大学は参加できなかった箱根駅伝。第100回を迎えるにあたり、その門戸が全国に開かれた。だが、本大会へ向けて突破しなければならないのが10月14日に東京・立川である予選会だ。北海道からはただ1校、札幌学院大が挑戦する。

 10月上旬、札幌市中心部から車で30分ほど離れた江別市のグラウンド。雨上がりのこの日は部員を「出雲駅伝組」「記録会組」「箱根予選会組」の三つのグループに分けて、練習した。陸上競技部は選手44人、マネジャー5人の計49人。江川李生主将(4年)は「部員同士仲が良く、チームにまとまりがある」と話す。

 今年11月の全日本大学駅伝に6大会連続30回目の出場を決めるなど北海道内では群を抜く実力だが、強豪ひしめく箱根駅伝の予選会に挑むにあたっては不安視する声もあったという。江川主将は「レベルが高いのは覚悟している。関東勢の走りを実感して、部全体で共有したい。今後に生かせる経験ができたら」と話す。

 北海道学連選抜として出場した9日の出雲駅伝では、6区間のうち5人が札幌学院大の選手だった。わずか中4日で箱根駅伝の予選会に臨む選手もいる。それでも渡辺隼翼選手(3年)は「関東勢にどこまで通用するか試す良い機会。地方勢でもここまでやれるということをアピールしたい」と意気込む。

 予選会には57校が出場予定。ハーフマラソン(21・0975キロ)を走り、各校上位10人の合計タイムで競う。上位13校が本大会への出場権を手にする。(岡田昇)