東京・奥多摩の山岳地を舞台とするトレイルランニングの大会「第31回日本山岳耐久レース~長谷川恒男Cup~」(ハセツネカップ、通称ハセツネ)が8~9日に催され、男子は川崎雄哉選手(38)が7年ぶり2度目の優勝、女子は高村貴子選手(30)が男…

 東京・奥多摩の山岳地を舞台とするトレイルランニングの大会「第31回日本山岳耐久レース~長谷川恒男Cup~」(ハセツネカップ、通称ハセツネ)が8~9日に催され、男子は川崎雄哉選手(38)が7年ぶり2度目の優勝、女子は高村貴子選手(30)が男女を通じて初の5連覇を達成した。

 三頭山(みとうさん、標高1531メートル)などの山々が連なる総距離71・5キロのコースを、川崎選手は7時間20分14秒の好記録で走り切った。記録は、初優勝の時より7分以上速かった。

 大会は2年続けて雨に見舞われたものの、今年の雨は小降りにとどまった。「(2位だった)去年よりいいコンディションの中で、若い選手と競い合って楽しかった」と振り返った。

 高村選手は「競技人生で初めて」という大幅な道迷いが響き、記録は8時間53分10秒。「昨年の記録(自らマークした大会新の8時間41分49秒)以上も狙えたのに、途中でパニックになった」と悔しがる。来年も出場する意向で、「6連覇を目指す」と誓った。

 今大会は、エリート枠の選手を除く出場選手に対して初めて、環境保護を目的とする「歩行区間」が設けられた。浜松市の会社員、金井祐一さん(52)はそのルールが適用された一般ランナーの最上位の25位でゴールした。

 新ルールは、三頭山山頂付近の特別保護地区にあたる約1・9キロの走行を禁じるものだが、タイムは8時間56分36秒。「あの区間はそんなに走れるものではなく、歩くか走るかでかかる差は数分だと思う。9時間を切れたのは目標以上で満足です」と笑顔だった。