今週は東京競馬場で毎日王冠(芝1800m)が行われる。秋のGIシリーズに向けた前哨戦。今年はGI馬ソングライン、シュネルマイスターの参戦によりハイレベルな戦いが見られそうだ。 ここでは、過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをも…

今週は東京競馬場で毎日王冠(芝1800m)が行われる。秋のGIシリーズに向けた前哨戦。今年はGI馬ソングライン、シュネルマイスターの参戦によりハイレベルな戦いが見られそうだ。

ここでは、過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに出走馬を分析。「穴馬データ」としてノースザワールドを取り上げる。

◆【追い切り診断】シュネルマイスターを上回る「S」の最高評価 「抜け出す際の迫力は春以上」

■キミワクイーン×涼しい季節は激走のサイン

今年3月にようやくオープン入りをはたした馬。その後2戦は15着→7着と苦戦が続いており、ここも人気薄は間違いないところだ。買い材料を見出すのが難しい1頭だが、穴妙味を感じさせる以下データをご覧いただければ食指が動くはずだ。

・馬番4番以内の成績【2.3.2.2】

馬券内率に換算すると70%超。内枠×ノースザワールドから激走のサインを感じ取ることができる。

同馬の前走は6枠12番。そのうえスタートで後手を踏み、終始外々を回るロスの多い競馬だった。1枠2番を引いた勝ち馬、逃げの手に出た2着馬と比較したときの距離ロスの差は歴然と言えよう。翻って、今回は開幕週の東京芝1800mで3枠3番という好条件。リアルスティールやダノンキングリーなど、過去の毎日王冠で勝ち馬を複数輩出するディープインパクト産駒である点も不気味だ。

◆【毎日王冠2023/全頭診断】「芝1800mかつ斤量57キロだが……」ソングラインの評価を落とせない理由

◆【追い切り診断】ジャスティンカフェを超える高評価「A」 「体調面に不安なく能力全開に期待していい」

◆【データ攻略】人気一角に「3.1.0.0」 “連対率100%”条件発動で穴党もお手上げか

著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。