2023~24年シーズンのB1開幕戦が5日、佐賀・SAGAアリーナであり、昨季王者の琉球が今季B2から昇格した佐賀を80―63で下した。 8季目を迎えたB1は24チームが東、中、西の3地区に分かれて60試合のレギュラーシーズンを戦う。各地…

 2023~24年シーズンのB1開幕戦が5日、佐賀・SAGAアリーナであり、昨季王者の琉球が今季B2から昇格した佐賀を80―63で下した。

 8季目を迎えたB1は24チームが東、中、西の3地区に分かれて60試合のレギュラーシーズンを戦う。各地区の上位2チームと3位以下の成績上位2チームの計8チームがトーナメント方式のチャンピオンシップに進出する。

■流れつかんだ3点シュート

 チームの顔「ミスターキングス」はやはり頼りになる。琉球のポイントガード岸本隆一が縦横無尽に走り回り、B1に昇格してきた佐賀の勢いを食い止め、王者の貫禄を見せつけた。

 ワールドカップ(W杯)の日本代表の活躍でバスケット人気が盛り上がったこともあり、7022人が詰めかけた真新しいSAGAアリーナ。水色のTシャツを着た佐賀のファンが埋め尽くす。昨季のチャンピオンにも硬さが見えた。序盤はシュートがなかなか決まらない。第2クオーター中盤まではシーソーゲームだった。

 そこから、岸本が3点シュートを効果的に決めた。

 27―27から抜け出す1本と2ケタ得点差をつける1本。この日は10本中4本成功だったが、もともと3点シュートの精度の高さには定評がある。23分ほどのプレー時間でチーム3番目の14得点を挙げた。エースの今村佳太を杭州アジア大会代表で欠く穴を十分に埋めた。いつも意識しているように「楽しみながらプレーできた」。

 今季がプロ12年目で琉球一筋の33歳。チームの日本人選手では最年長だが、相手ディフェンスを切り崩すドリブルやハードワークは健在だ。

 西地区では敵なしだった琉球は昨季やっと日本一にたどり着いた。今季の目標は「最終的には連覇」。しかし、続けて「目の前のことに集中して地道にできることを積み重ねるのが大事」と落ち着いた表情で話した。ベテランの力はまだまだ欠かせない。(酒瀬川亮介)