2030年冬季五輪・パラリンピック招致を目指している札幌市は5日、30年の招致を断念する方針を固めた。東京五輪の汚職・談合事件を受けて3日に大会見直し案をまとめたが、市民の不信感は根強く、理解を得るにはなお時間がかかると判断した模様だ。 …

 2030年冬季五輪・パラリンピック招致を目指している札幌市は5日、30年の招致を断念する方針を固めた。東京五輪の汚職・談合事件を受けて3日に大会見直し案をまとめたが、市民の不信感は根強く、理解を得るにはなお時間がかかると判断した模様だ。

 秋元克広市長が11日にも東京で日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長と会談して方針を伝える。国際オリンピック委員会(IOC)が同市を「30年以降の関心のある都市」と分類して「継続的な対話」を重ねていることを踏まえて、34年以降の招致活動に切り替える。

 同市は14年に冬季オリパラ招致を表明。昨年3月の意向調査では賛成が反対を上回ったが、東京五輪の汚職・談合の発覚以降、メディアの調査では反対が賛成を上回っていた。12日のIOCの理事会で30年の開催都市の議論が注目されていた。(日浦統、古畑航希)