おしゃれなバンにボールを積んで全国を回り、子どもたちとバスケを楽しみたい――。 そんな新たなバスケットボールの普及プロジェクトを、今夏の男子ワールドカップ(W杯)で日本代表主将を務めた富樫勇樹(千葉ジェッツ)が始めた。 プロジェクト名は「…

 おしゃれなバンにボールを積んで全国を回り、子どもたちとバスケを楽しみたい――。

 そんな新たなバスケットボールの普及プロジェクトを、今夏の男子ワールドカップ(W杯)で日本代表主将を務めた富樫勇樹(千葉ジェッツ)が始めた。

 プロジェクト名は「フープバン」。富樫をマネジメントするエンターテインメント大手のアミューズとファッションブランドのビームススポーツがタッグを組み、プレーの楽しさだけでなく、ファッションやライフスタイルなどを伝えていく取り組みだ。

 プロジェクトのお披露目となった29日は東京・渋谷の公園に即席リングを設置。富樫が子どもたちと一緒にバスケを楽しんだ。

 「ボールとリングがあれば、バスケットはどこでもできる。まだ決まっていないけど、僕の遠征先に(バンが)ついてくるのが一つのプランです」。Bリーグの開催中にどこかの町で、富樫とプレーできる機会があるかもしれない。

 女性誌にも取り上げられる富樫は、ビームススポーツとのコラボに興味津々。このプロジェクトで洋服やグッズを作ることになれば、昨年のウインターカップ王者で、父英樹さんが監督を務める開志国際高バスケット部(新潟)のユニホームを作製したい、と目を輝かせた。

 富樫は「競技人口は多いのに、バスケはなかなかメジャースポーツにならなかった。W杯の熱をBリーグにつなげたい」と意気込む。代表で生んだ熱狂を一過性で終わらせないという覚悟が、今回のプロジェクトにもにじむ。

 両親が新潟の家の前に設置してくれたリングで「毎日暗くなるまでバスケをしていた」という少年時代。フープバンの活動を通じて、自分のような子どもを一人でも多く後押しできればと願っている。(野村周平)