バレーボール男子のパリオリンピック(五輪)予選は30日、東京大会が国立代々木競技場で始まり、2大会連続の出場をめざす日本はフィンランドに3―2で競り勝って白星発進した。 五輪の出場枠は開催国フランスを含む12。予選は東京、ブラジル、中国の…

 バレーボール男子のパリオリンピック(五輪)予選は30日、東京大会が国立代々木競技場で始まり、2大会連続の出場をめざす日本はフィンランドに3―2で競り勝って白星発進した。

 五輪の出場枠は開催国フランスを含む12。予選は東京、ブラジル、中国の3カ国で開かれ、それぞれ8チームによる総当たりで争い、2位以内が出場権を手にする。残り5枠は、来年6月の世界ランクをもとに決まる。東京五輪に開催国枠で出た日本は、自力で五輪切符を得れば2008年北京五輪以来となる。

■「一切気の抜けない戦い」

 相手を惑わすフェイント、1枚でのブロック、サービスエース。日本は様々なパターンで得点を重ね、第1、2セットはフィンランドを圧倒した。

 「自分たちが強いと証明する」。ただ、大会前に主将の石川祐希が宣言していた通りにはならなかった。3セット途中に会場の機材トラブルで10分ほど中断したのが影響したのか、流れが一気に相手に傾いた。高いブロックに苦しめられ、石川にもミスが出る。第5セット、若手の高橋藍と西田有志が要所で決めて、何とか競り勝った。

 2016年リオデジャネイロ五輪出場を逃すなど、男子代表は苦しい時期が続いた。だが、今季は結果を出してきた。6、7月にあったネーションズリーグで3位。主要国際大会で46年ぶりの表彰台に立った。8月のアジア選手権(イラン)では完全アウェーの中でイランと決勝を戦い、重圧をはねのけて制した。

 期待は高かったが、「一切気の抜けない戦いというのが、改めてわかった」と石川。不安の残る初戦となった。(大宮慎次朗)