今週の日曜日は、中山競馬場でスプリンターズステークス(GI)が行われます。  近年のスプリンターズSは一桁馬番の馬や先行勢の活躍が目立ちます。昨年は先行策を取ったジャンダルムが8番人気で優勝。2着には4枠7番ウインマーベル、3着に3枠6…

 今週の日曜日は、中山競馬場でスプリンターズステークス(GI)が行われます。

 近年のスプリンターズSは一桁馬番の馬や先行勢の活躍が目立ちます。昨年は先行策を取ったジャンダルムが8番人気で優勝。2着には4枠7番ウインマーベル、3着に3枠6番のナランフレグが入線。4着にも10番人気ながら2枠4番に入ったダイアトニックが入っています。21年は先行したピクシーナイトとレシステンシアのワンツー決着。3着には1枠1番シヴァージが10番人気ながら入線を果たしていますので、内枠や先行馬には注意が必要です。

 しかし、今年はジャスパークローネやテイエムスパーダ、モズメイメイなど逃げて良績を残してきた馬が挙って出走を予定。そのため、ハイペースも予想されますので差し、追い込みの馬がゴール前で大逆転というシーンがあるかもしれません。近年の傾向通りに内目の枠に入った馬や先行勢で決着するのか。はたまた展開を味方に差し、追い込み勢が台頭するのか。非常に頭を悩ます事になりそうです。

 そんな今年のスプリンターズSには16頭が出走を予定しています。上位人気が予想されるのは今年の高松宮記念(GI)2着と好走しているナムラクレア、前走の北九州記念(GIII)が初の芝1200mでいきなり2着と結果を残したママコチャ、前走のセントウルS(GII)では海外遠征帰りの初戦ながら2着と力を見せたアグリ、芝1200mの重賞を連勝し勢いに乗るジャスパークローネなどがいます。

 そのほかにも芝1200mでは6戦4勝と好結果を残すマッドクールや重賞2勝馬のモズメイメイ、21年のスプリンターズS覇者ピクシーナイトなども出走予定となっています。

 混戦ムードも漂う今年のスプリンターズSですが、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆悲願のGI初制覇へ機は熟した

 今週のスプリンターズSでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるナムラクレアでした。

 週初の本命候補にも挙がっていた本馬ですが、最終追い切りや枠順発表後もその評価に変化はなく、AIも太鼓判を推しているようです。

 ナムラクレアはここまで14戦5勝2着3回3着3回の成績を収めています。着外となった3回の内、2回は芝1600mのGIでの結果でした。もうひとつの着外は昨年のスプリンターズSです。

 昨年のスプリンターズSは先述したように内目の枠に入った馬や先行勢が上位を独占。そのような状況でナムラクレアは勝負所から外々を回る苦しい競馬を余儀なくされます。直線では外目から一旦は2番手に上がったものの、そこで力尽き5着に終わります。ただ、外々を回りながらも見せ場は十二分に作っていましたし、5着と言っても悲観する内容ではなかったですし、むしろナムラクレアの能力の高さを示す走りだったと言えるのではないでしょうか。

 今年は1月のシルクロードS(GIII)で勝利を収めると、続く高松宮記念で2着と好走。前走のキーンランドC(GIII)ではタフな馬場コンディションを物ともせずに力強い走りで重賞4勝目を挙げています。

 これまで芝の短距離では安定した走りを見せていますが、未だにGIタイトルは獲得出来ていません。しかし、今回は近年のスプリンターズSで良績を残す内目の枠(1枠1番)を引き当てていますし、坂路で行われた最終追い切りでも軽快な脚捌きで駆け上がっていましたので状態面も申し分なさそうですので、悲願のGI初制覇に期待したいところです。