■マッドクール

単勝1.8倍の圧倒的な支持を集めた前走のCBC賞は、二の脚でスッと3番手につけるも、直線ではまったく伸びず9着。人気を大きく裏切るとともに、これがキャリア初の馬券圏外となった。ハンデ頭で58.5キロを課せられていた上に、当日は熱中症に近い症状があったとのこと。仕方ない結果と言える。

◆【スプリンターズステークス2023予想/穴馬アナライズ】「ナムラクレアと遜色ないはずが…」 想定“12人気”前後の爆穴

未勝利勝ちを含め条件戦4連勝後、重賞初挑戦となった3走前のシルクロードSは、好スタートからハナを奪うと、楽な手応えのまま直線へ。ゴール直前でナムラクレアとファストフォースの強襲に遭い、僅差の3着に敗れたものの、初めての重賞の流れの中、よくやったと言える内容だった。それから約8カ月が経過し、成長と経験を重ねた今なら、逆転まであっていい。

前走後はノーザンファームしがらきで立て直しを図り、中間の動きも上々。3カ月ぶりと間隔は空いたが、臨戦態勢は整っていると見ていい。中山の芝スプリント戦は、今春の春雷Sでキミワクイーンを下したコース。枠もストレスのかからない後入れの偶数枠なら、プラスに考えていいだろう。シルクロードSではナムラクレアを抑えて1番人気に支持され、後に高松宮記念でワン・ツーの2頭と0秒1差。単勝オッズ10倍台はシメシメと言ったところだ。

◆【スプリンターズステークス2023予想/穴馬アナライズ】「脚質的にはドンピシャにハマる」 単勝オッズ“30倍台”の盲点

◆【スプリンターズステークス2023予想/追い切り診断】ナムラクレアに並ぶ高評価は予想外の伏兵 「まさかの大仕事があるかも」

◆【スプリンターズステークス2023予想/騎手データ】ナムラクレア・浜中Jに「0.0.1.22」の不安材料 回収値「500」の穴メーカーは……

著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長 元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。