■キミワクイーン

前々走の函館スプリントSで重賞初制覇。道中ハイペースの中、後方で脚を溜めると、直線では鋭い伸び脚でまとめて差し切っている。これまでは先行策から抜け出し、そのまま押し切る形で結果を残してきたが、戦法に幅が出てきたのはいい。新たな一面が見られた収穫の多い一戦だった。

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前走のキーンランドCは開けた内ラチ沿いを突いたが、そこから伸びきれず5着に敗れている。開催が進んで内の芝が痛んでいた上に、当日の雨で見た目以上に馬場が荒れていたようだ。力を出し切っての敗戦ではないだけに、この結果は度外視していい。

中山芝1200mは、これまで【1.1.0.1】と結果を残している舞台。唯一、着外に敗れているオーシャンSは直線で余力が残っておらず、最後の急坂で力なく沈んだが、自在性を身に着けた今なら勢いで克服できる可能性も十分。函館スプリントSで0秒3差をつけたトウシンマカオは、続くキーンランドCでナムラクレアに0秒2差。マッドクールを物差しにすれば、シルクロードSでナムラクレアに0秒1差、春雷Sでキミワクイーンとタイム差なし。単純比較ではナムラクレアと遜色ないパフォーマンスを示しており、それがこの人気落ちなら妙味は十分。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長 元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。