大相撲秋場所で大関貴景勝との優勝決定戦で惜しくも敗れた静岡県熱海市出身の前頭15枚目、熱海富士(21)が29日、沼津市東熊堂の母校・飛龍高校(斉藤浩幸校長、1086人)を訪問し、後輩たちと交流した。 同校体育館で開かれた報告会には生徒約7…

 大相撲秋場所で大関貴景勝との優勝決定戦で惜しくも敗れた静岡県熱海市出身の前頭15枚目、熱海富士(21)が29日、沼津市東熊堂の母校・飛龍高校(斉藤浩幸校長、1086人)を訪問し、後輩たちと交流した。

 同校体育館で開かれた報告会には生徒約750人が集まった。この日朝に決まったというサプライズ訪問で、生徒や教職員は大きな拍手で熱海富士を迎えた。

 生徒会長の影山椋馬さん(18)が「偉大なOBの背中を見て私たち後輩は頑張ることができる」とあいさつ。熱海富士は「集まってくれて本当にうれしい。(訪問して)懐かしいという気持ちと、だったら優勝したかったなと思っている」と悔しさをにじませた。「3年の時はコロナで全く試合ができなかった。高校生活は短いので、皆さんも頑張ってください」と後輩にエールを送った。

 音楽鑑賞が趣味で、バンド「back number」はライブに行くほど大好きという熱海富士は、生徒のリクエストを受け、「水平線」をアカペラで熱唱する一幕もあった。

 その後、相撲部の稽古場で恩師の栗原大介監督(47)と後輩の練習を見守った。10月1日に開かれる全日本女子相撲選手権に出場する妹で相撲部主将の武井陽奈さん(18)との兄妹対決もあった。(南島信也)