ラムが繰り出した強烈なタックルが物議を醸している。(C)Getty Images 勝負を分けたタックルが波紋を呼んでいる。現地9月28日に行われたフランス・トゥールーズで行なわれたラグビーワールドカップ(W杯)2023の1次リーグD組の第3…
ラムが繰り出した強烈なタックルが物議を醸している。(C)Getty Images
勝負を分けたタックルが波紋を呼んでいる。現地9月28日に行われたフランス・トゥールーズで行なわれたラグビーワールドカップ(W杯)2023の1次リーグD組の第3戦、日本代表とサモア代表による一戦での一幕だ。
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先を行く日本に対して、サモアが食らいつく展開が続いていた49分だった。サモアのWTBベン・ラムが先制トライを奪取した日本のフランカーであるピーター・ラブスカフニの顔面付近に、強烈なハイタックルを炸裂。一度はイエローカードによる一時的な退場と判定されたものの、「バンカーシステム」によってレッドカードに。あえなく一発退場に覆った。
最終的にサモアは28-22と追いすがった。しかし、数的不利となった影響はあまりに大きく、日本にあと一歩及ばず。海外メディアでは左肩で激しいタックルをしてしまったラムに対して「大きな代償だ」(英ラグビー専門メディア『Planet Rugby』)という厳しい指摘が飛んだ。
もっとも、ラムのプレーが正当だったのではないかという意見も出ている。英公共放送『BBC』は、「レッドカードで1人少ない状況になるのは苦しかったし、ラムにとっては不運だった。日本はそこに付け込んできた」という同国のセイララ・マプスアヘッドコーチのコメントを紹介。そのうえで「あの決定は正しい判定だったのだろうか?」と疑問を呈した。
また、英紙『The Guardian』は「日本はベン・ラムのレッドカード退場というアドバンテージを利用し、終盤のサモアの反撃をしのいだ」と試合を総評。物議を醸している退場シーンについては「サモアはベン・ラムの激しいタックルがイエローカードからレッドカードに変わったことを嘆くかもしれない。なぜなら日本のショウタ・ホリエが頭で当たったプレーはイエローカードに据え置かれたからだ。これは今大会の全出場チームが耐えなければならない、まさに“宝くじ”なのだ」と皮肉めいた一文を添えている。
サモアにとっては”不運”な判定だった。ゆえにその余波はしばらく続きそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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