今週は中山競馬場でスプリンターズS(芝1200m)が行われる。年に2回しか行われない芝スプリントGI。高松宮記念覇者ファストフォースの引退は残念だが、秋のGIシリーズ開幕戦にふさわしい好メンバーが集結した。 ここでは、新潟開催だった2014…

今週は中山競馬場でスプリンターズS(芝1200m)が行われる。年に2回しか行われない芝スプリントGI。高松宮記念覇者ファストフォースの引退は残念だが、秋のGIシリーズ開幕戦にふさわしい好メンバーが集結した。

ここでは、新潟開催だった2014年を除く2012-2022年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに出走馬を分析。「穴馬データ」としてマッドクールを取り上げる。

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■マッドクールのCBC賞敗因は酷暑+斤量

単勝1倍台に支持された前走CBC賞。結果は9着と、陣営も首をひねる不可解な惨敗だった。休み明けのGI参戦は楽な条件ではないが、以下データをご覧いただければそう簡単には見限れないはずだ。

・オール野芝の成績【2.0.0.0】

上記の条件では2戦2勝と負け知らず。時計の速いオール野芝でこそマッドクールの持ち味は発揮されるとのデータだ。

前述の敗因を紐解くと、当時は非オール野芝かつ急激な気温上昇に伴う体調の変化、そして斤量58.5キロが影響した感あり。自身の持ち時計で走れば勝ち負け必至のレースでの惨敗の背景はそうとしか考えられないだろう。今回はオール野芝に加えて昨年同時期に勝利実績がある季節替わり、さらには前走比0.5キロの斤量減。評価ガタ落ち想定の今回こそ、ジャッジは“買い”一択だ。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。