ラグビーワールドカップ(W杯)の1次リーグD組で1勝1敗の日本は28日(日本時間29日)、サモアと対戦。28―22で勝ち、通算成績を2勝1敗の勝ち点9として、決勝トーナメント進出へ前進した。 日本代表としては約2年ぶりの先発出場となったサ…

 ラグビーワールドカップ(W杯)の1次リーグD組で1勝1敗の日本は28日(日本時間29日)、サモアと対戦。28―22で勝ち、通算成績を2勝1敗の勝ち点9として、決勝トーナメント進出へ前進した。

 日本代表としては約2年ぶりの先発出場となったサモアとの一戦を前に、FBレメキは豪語した。「俺が(先発に)入ったことが、日本にとって一番いいポイントだね」

 その言葉通り、前半に奪った2トライはいずれもレメキの突破が効いた。

 先制した13分のシーンは左サイドの敵陣10メートルラインでボールを持つと、一度倒されかけても立ち上がって再加速し、ゴールまで5メートルに迫った。32分の場面は、右サイドで相手タックルを引きずりながら約20メートル前進し、防御網を乱した。

 攻撃だけではない。好判断で自陣背後のスペースを埋め、安定していなかったFBと両WTBの連係を高め、守りを固めた。

 4年前のW杯サモア戦と同様、試合の最優秀選手に輝いた34歳はしかし、この舞台でのプレーを約束されてはいなかった。ジョセフ・ヘッドコーチからは当初、正選手の構想に入っていないという前提で合宿に招集されている。

 W杯前の強化試合6試合はすべてメンバー外。W杯で初めて控えに名を連ねた。FBマシレワの負傷離脱というアクシデントがなければ先発出場はなかったかもしれない。

 「チャンスがあれば、それをつかむ。合宿に行って、コンディション良くして、みんなより体力測定の結果が良かったから」とレメキ。腐らずに高いパフォーマンスを保ち続けた結果、絶対に落とせない大事なゲームで、勝利をたぐり寄せた。(トゥールーズ=松本龍三郎)

■ジョセフHC「大きな勝利」

 ジョセフ・ヘッドコーチ 「大きな勝利、タフな試合だった。サモアも攻撃がよかった。体も大きい。もっとやっていかないといけないこともある」

 姫野 「ほっとした。みんなを誇りに思う。僕らには勝つプランニングがあった。役割を理解して遂行してくれた」

 堀江 「準備してきたことがゲームに出た。ひやひやしながら見ていたが、最後までリザーブ含めて、体を張り続けた」