秋のGI戦線の開幕戦。近10回で3番人気以内が8勝しているように有力どころが優勝するケースは多いものの、立ち回りがものをいうスプリント戦なだけあって紐荒れは珍しくなく、2桁人気も10回で7頭も馬券圏内に食い込んでいる。 1.上がり33秒…

 秋のGI戦線の開幕戦。近10回で3番人気以内が8勝しているように有力どころが優勝するケースは多いものの、立ち回りがものをいうスプリント戦なだけあって紐荒れは珍しくなく、2桁人気も10回で7頭も馬券圏内に食い込んでいる。

1.上がり33秒台のキレ味が必要

 新潟開催だった14年を除く過去9回中、7回で勝ち馬は上がり3ハロン33秒台の末脚を使っていた。昨年のジャンダルムのような先行の立ち回りで勝ち切るケースは多くなく、むしろ末脚のキレ味が要求されやすい傾向。

2.より長い距離の実績に注目

 昨年の覇者ジャンダルム、一昨年の覇者ピクシーナイトはそれ以前にマイル重賞を勝っていた。他にも、20年の覇者グランアレグリアはマイルGIを2勝、19年の覇者タワーオブロンドンは1400m以上の重賞を3勝。16、17年連覇のレッドファルクスは以前に1400mを主戦場にしていた馬で、15年の勝ち馬ストレイトガールはヴィクトリアマイルを、13年の勝ち馬ロードカナロアは同年の安田記念も制していた。

3.前走の4角位置に注目

 新潟開催だった14年を除く過去9回で、前走で4角10番手以下だった馬は[1-1-2-37]で複勝率9.8%。極端な追い込み脚質の馬にとっては難しい一戦となりそう。しかし、前走の4角2番手以内だった馬も[0-4-1-24]と勝ち切れないケースが多く、ある程度は控える立ち回りをしてきた馬の方が好走傾向にある。

 ママコチャは1400〜1600mで実績を積んできた馬だが、前走の北九州記念で初めて1200mに出走し2着。スプリント重賞でも通用するスピードを見せた。今回は初のGIで相手強化がカギとなるが、1200mでは底を見せていない点、33秒台の上がりにも対応できる点から、いきなり通用してもおかしくないと見る。