■マテンロウレオ

天皇賞・春以来、3カ月半ぶりとなった前走の札幌記念は、勝負どころでズルズルと後退して14着に敗退。稍重発表だったが、馬場状態が極端に悪く、ジョッキーも無理はさせなかったようだ。見せ場なく沈んだが、敗因が明確なだけに度外視していい一戦。

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前走こそ大きく崩れたが、春のGI大阪杯では、ジャックドールから0秒4差の4着と、強豪相手に善戦している。3走前の京都記念では2着、今年初戦の中山金杯でも勝ち馬から0秒1差と、4歳シーズンは成績が安定。前走のようなタフな馬場にならなければ、信頼していい存在だ。

また、好走した前述の3走は、いずれも内々をうまくロスなく立ち回ってのもの。今回は3枠4番に入ったことで、馬群のポケットで脚を溜められそうな展開が望めるだけに、前走からの巻き返しがあっていい。敗戦のダメージはなく、中間の調整はいたって順調。むしろ久々を叩かれたことで、力を出せる状態にある。

大阪杯では、相手が距離不足だったとはいえ、今回、人気一角を担うジェラルディーナに斤量2キロ差で先着したことを考えれば、過小評価。前走大敗を度外視すれば「買い」の判断となる。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長 元・競馬月刊誌の編集長で、現在はスポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。「ウマ娘」はゴールドシップ推し。