「フェンシングのまち」を掲げる静岡県沼津市の市総合体育館で18日、全日本フェンシング選手権個人戦の準決勝、決勝が行われた。女子サーブルで決勝に進んだ沼津信用金庫の脇田樹魅選手は、地元の熱い声援を受け善戦したが、惜しくも準優勝に終わった。 …

 「フェンシングのまち」を掲げる静岡県沼津市の市総合体育館で18日、全日本フェンシング選手権個人戦の準決勝、決勝が行われた。女子サーブルで決勝に進んだ沼津信用金庫の脇田樹魅選手は、地元の熱い声援を受け善戦したが、惜しくも準優勝に終わった。

 同選手権は15日から開かれ、国内のトップ選手が集結した。沼津市は元五輪代表を市職員に採用し、JR沼津駅北口に専用練習施設「F3 BASE」をつくるなど、フェンシングを通じた街づくりを2019年から進めている。その取り組みが実り、市制100周年を迎えた今年は、同選手権が3月に開館したばかりの市総合体育館で開催されることになった。

 脇田選手は22年4月に沼津信用金庫に第1号のアスリート職員として採用され、沼津市に移住して活動を続けている。昨年の大会では、世界選手権覇者の江村美咲選手に準決勝で敗れて3位だった。江村選手が欠場した今大会の決勝の相手は2年前の覇者・高嶋理紗選手。脇田選手は終始積極的に攻め、先にマッチポイントを握ったが逆転負けした。脇田選手は「きょうは負けたが、応援してくれているみなさんに優勝する姿を絶対に見せたい」と雪辱を誓った。

 会場には連日多くの市民が詰めかけ、日本最高レベルの闘いに熱心に声援を送っていた。観戦した頼重秀一市長は「トップフェンサーの試合とフェンシングの魅力を市民に堪能してもらえた」と話した。(南島信也)