日本の粘りをはねのけたイングランド。試合後には対峙した桜戦士たちを称える声が上がった。(C)Getty Images 強敵の壁はやはり高かった。 現地9月17日、ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会はプールD第2戦が行われ、日本代表は…
日本の粘りをはねのけたイングランド。試合後には対峙した桜戦士たちを称える声が上がった。(C)Getty Images
強敵の壁はやはり高かった。
現地9月17日、ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会はプールD第2戦が行われ、日本代表は世界ランク6位のイングランドと対戦。4つのトライを許すなど、12-34で完敗。これで同国との通算対戦戦績も11戦全敗となった。
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やはり相性の悪いイングランドには太刀打ちできなかった。前半を9-13で折り返した日本は、55分には松田力也がPGを決めて12-13と1点差にまで迫った。だが、直後の56分にウィル・スチュアートの手から落ちたボールがジョー・マーラーの頭に当たり、こぼれ球をコートニー・ローズに押し込まれる。これがVTR判定の結果、トライと認められた。直後のCKも決められ、桜戦士にとってあまりに不運かつ重い7点となった。
その後はイングランドの勢いに押されてしまった日本。しかし、試合途中まで粘りを見せた“ブレイブ・ブロッサムズ”(ラグビー日本代表の愛称)には、賞賛の声も送られている。
英衛星放送『ITV』のフラッシュインタビューに応じたイングランドのスティーブ・ボースウィック監督は、「正しいことは必ず報われると分かっていた」と勝利に安堵しつつも、こう語った。
「本当によく鍛えられた日本との試合は厳しいものになった。結果には満足しているが、一生懸命に戦わなければ、勝利はなかった。選手たちが結果を出す方法を見つけた。今日の試合で日本は37回もボールを蹴ったが、これは彼らにとって異例なことだ。この事実こそ今夜の試合状況を物語っている」
相手に多くの自由を与えなかった点を勝因にあげた指揮官。そんな智将と同様に日本の手強さを振り返ったのは、FHジョージ・フォードだ。彼も『ITV』のインタビューにおいて、こう語っている。
「厳しいなかで勝利を収められたことを僕らは心底喜んでいる。アルゼンチン戦(大会初戦)と同じように今日も厳しい試合だったし、そうなることは分かっていた。日本は素晴らしいチームであり、さまざまな方法で立ち向かってくるからね。
おそらく見ていて美しい試合ではなかっただろうし、テレビとかで見ている人たちがフラストレーションを溜めるのも理解はできる。でも、最終的にポイントは得られたから満足している。もっと良くできたかもしれないと振り返ることもできるけど、全体的にはとても良かったと思う」
決して美しい試合ではなかった――。この言葉は、この試合の日本がいかに手強い相手であったかを物語っていると言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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