ラグビーの世界一を決める第10回ワールドカップ(W杯)フランス大会が8日(日本時間9日)、開幕。20チームが参加し、10月28日の決勝まで9会場で全48試合が行われる。 開幕戦の会場は、決勝の舞台でもあるパリ郊外サンドニ。過去3度の優勝を…

 ラグビーの世界一を決める第10回ワールドカップ(W杯)フランス大会が8日(日本時間9日)、開幕。20チームが参加し、10月28日の決勝まで9会場で全48試合が行われる。

 開幕戦の会場は、決勝の舞台でもあるパリ郊外サンドニ。過去3度の優勝を誇るニュージーランドと、開催国フランスのカードで熱戦が始まる。自国開催の前回大会で初の8強進出を遂げた日本は、10日にトゥールーズでチリとの初戦を迎え、17日(日本時間18日)はニースでイングランド、28日(日本時間29日)はトゥールーズでサモア、10月8日はナントでアルゼンチンと対戦する。

 8日、日本ラグビー協会は、1次リーグのチリ戦に臨む日本代表メンバー23人を発表した。

 4年前の前回大会、福岡堅樹との「ダブルフェラーリ」で日本の躍進を支えた松島幸太朗(30)。自身3度目となるW杯の初戦は、WTBで出場する。

 今大会に向けた強化試合では、基本的にFBを任されてきた。山中亮平のメンバー落選で、FBの出場がより濃くなったかに思われたが、本番の大事な初戦でジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)はWTBで起用した。

 メンバー発表の会見で、指揮官はその理由をこう語った。

 「マツが日本代表でプレーするなら、FBよりもWTBの方が良いと思っている。彼自身、言葉少ない選手ですので、FBとしてはもっとたくさんしゃべってもらいたい。攻撃に関しては申し分ない。WTBに起用することで、彼の責任が少なくなる。WTBの方が初戦ではふさわしい」

 ただ、今後もずっとWTBで起用するかとの問いには、「そうは言っていない」と即答した。

 先発メンバーで抜擢(ばってき)と言えるのが、代表3キャップ目となる下川甲嗣(かんじ)(24)だろう。ジョセフHCは高い評価を口にした。

 「カンジは、けがもあって運に恵まれず試合に出られないことがたくさんあったが、練習でのプレーはすごく安定している。選手層が厚いフランカーのポジションで彼を必要とした理由は、初戦が厳しいFW戦になってくるということだ。そこで、彼の仕事量の多さを求めて選んだ」(トゥールーズ=松本龍三郎)

 【先発】FW 稲垣、坂手(以上埼玉)、具(神戸)、コーネルセン(埼玉)、ファカタバ(BR東京)、リーチ(BL東京)、下川(東京SG)、姫野(トヨタ)▽HB 流(東京SG)、松田(埼玉)▽TB ナイカブラ(BL東京)、中村(東京SG)、ライリー(埼玉)、松島(東京SG)▽FB マシレワ(花園)

 【控え】堀江、ミラー、バル(以上埼玉)、ワーナー(BL東京)、福井(埼玉)、斎藤(東京SG)、長田(埼玉)、レメキ(東葛)