日本時間の9日に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会に向け、日本代表選手を3人出したリーグワン・コベルコ神戸スティーラーズの地元・兵庫県が盛り上がっている。神戸市が企画した10日の初戦のパブリックビューイング(PV)には、定…

 日本時間の9日に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会に向け、日本代表選手を3人出したリーグワン・コベルコ神戸スティーラーズの地元・兵庫県が盛り上がっている。神戸市が企画した10日の初戦のパブリックビューイング(PV)には、定員の300人に対し約1500人が申し込み。姫路市も日本代表戦として初めてのPVを開催し、姫路城を臨む広場に500インチの大型スクリーンを設置する。

 神戸市は日本ラグビー協会、神戸スティーラーズと連携し、市民を対象としたPVを企画。初戦のチリ戦は、神戸港に面する市の代表的観光スポット・神戸ハーバーランドのイベント会場「スペースシアター」で行う。8月7日~22日の募集期間に申し込みが殺到した。

 アルゼンチン戦(10月8日)のPVも、ほど近い映画館「OSシネマズ神戸ハーバーランド」で行う予定で、すでに募集を始めている。市役所内にも応援の看板を設置。担当者は「市全体で盛り上げたい」。

 姫路市は、チリ戦のPVを姫路城三の丸広場で行う。前回W杯時にも一度開催したが日本戦ではなかった。野球やサッカーなど他のスポーツでも同所でPVを開いたことはないといい、担当者は「ライトアップされた姫路城を背景に盛り上がってほしい」。予約不要で入場無料。

 神戸市と姫路市のPVにはいずれも、神戸スティーラーズの選手がゲストとして参加する。

 神戸市のアルゼンチン戦のPVは、市内在住か在勤・在学者が対象で入場無料。定員300人(抽選)。希望者は15日までに楽天チケットのサイト(https://r-t.jp/rwc23108kb-os)で申し込む。問い合わせは市スポーツ企画課(078・322・5309)。

 姫路市のPVの問い合わせは市スポーツ振興室(079・221・2797)。

 このほか、豊岡市の豊岡劇場大ホールでも、県主催でチリ戦とアルゼンチン戦(申し込みは8日午前10時から)のPVがある。入場無料で事前予約制、定員各100人。問い合わせは一般社団法人の豊岡コミュニティシネマ(0796・34・6256)。(真常法彦、森直由)

■神戸3選手「前回大会を超える」「ワクワクが止まらない」

 コベルコ神戸スティーラーズからは、具智元(グジウォン)選手(29)、李承信(リスンシン)選手(22)、サウマキアマナキ選手(26)の3人が日本代表として出場する。

 プロップの具智元選手は韓国出身。スクラムの要で、前回の日本大会では8強進出に大きく貢献した。「スクラムは4年前よりも良くなっている手応えがある。良い準備ができたので自信を持って大会に臨める。目標は前回大会を超える優勝。大きな目標に向かって全力を尽くします」とコメントしている。

 スタンドオフの李承信選手は神戸市出身。朝鮮学校出身者として初めて15人制日本代表に選出され、初のW杯に挑む。正確なキックと突破力のあるランプレーが持ち味だ。「W杯は子どもの頃から憧れた夢の舞台で、ワクワクが止まりません。日本代表をさらなる高みに引っ張っていきたい」

 ロックのサウマキアマナキ選手はトンガ出身。身長189センチとロックとしてはそれほど長身ではないが、バックスの経験を生かした巧みなランプレーと激しいタックルが光る。「チームのため、日本のためにベストを尽くします。皆さんの応援が必要。一緒に頑張りましょう」

 8月28日時点で世界ランキング14位の日本は、1次リーグで同22位のチリ(10日)、同8位のイングランド(18日)、同12位のサモア(29日)、同6位のアルゼンチン(10月8日)と対戦する。