男子ホッケーのカナダ代表が4日、2021年に東京五輪の事前合宿を張った岡山県赤磐市を再訪。一昨年は果たせなかった地域との交流を楽しんだ。 カナダ代表は21年当時、福井県越前町で合宿する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で感染対策が難し…

 男子ホッケーのカナダ代表が4日、2021年に東京五輪の事前合宿を張った岡山県赤磐市を再訪。一昨年は果たせなかった地域との交流を楽しんだ。

 カナダ代表は21年当時、福井県越前町で合宿する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で感染対策が難しいと断られた。同様の理由で、女子ニュージーランド代表の合宿が中止されていた赤磐市が受け入れた。

 合宿中は選手団と外部の接触は最小限に制限され、外出はホテルとトレーニング施設の往復のみ。市民からの歓迎は動画や手書きのカードなどにとどまった。東京へ出発する際、チームからは「次回は子どもたちへのホッケー教室や市民とのふれあいの時間も持ちたい」との声があった。

 今年、日本ホッケー協会設立100周年を記念した日本代表の国際強化マッチにカナダ代表が招かれ、2、3日に日本代表と対戦。これを機に赤磐への再訪が実現した。

 4日はホッケーが盛んな磐梨中学校を選手とスタッフ23人全員で訪れ、2、3年生と一緒に給食を食べた。生徒たちはノートパソコンの翻訳ソフトも活用しながら「好きな食べ物は?」などと質問。クリストファー・ターディフ選手が「何にでもメープルシロップをかけて食べる。ライスも」と返答すると「ご飯にかけるの?!」と驚きの声があがった。牛乳の早飲み競争や余った牛乳をかけてのじゃんけんなど、日本の学校生活の伝統に触れた選手もいた。

 食後は、いわなし幼稚園を訪れ、園児や保護者にホッケーの手ほどきをした。前回も来日したゴードン・ジョンストン選手は「2年前にはできなかった地域との交流ができてよかった。ホッケーへの情熱を感じてうれしかったし、子どもたちの持っているエネルギーは私たちのプラスになる」と話した。

 5、6日も市内の学校を訪問し、各日の午後4時半から磐梨中に隣接する熊山運動公園で日本代表と親善試合をする。試合後はホッケー教室などで地域と交流するという。(大野宏)