(バスケW杯、日本86―77ベネズエラ) 第4クオーター、残り約8分。日本は15点差まで広げられた。苦しすぎる展開。そこから、比江島が追い上げのスイッチを押した。3点シュートを立て続けに沈めるなどして、一気に点差を詰めた。 ベネズエラは1…

 (バスケW杯、日本86―77ベネズエラ)

 第4クオーター、残り約8分。日本は15点差まで広げられた。苦しすぎる展開。そこから、比江島が追い上げのスイッチを押した。3点シュートを立て続けに沈めるなどして、一気に点差を詰めた。

 ベネズエラは1次リーグ3試合で戦った強豪たちほど洗練されていない。だが、接触をいとわない相手の荒っぽさに、日本の連動性を崩された。

 ここまで1試合平均23・3得点と大活躍のホーキンソンが前半、無得点に終わった。守備の受け渡しはうまくいかなかった。河村、渡辺らのいいプレーが出ても流れをつかめなかった。

 これまでの3試合は前半の出来が悪かった。その反省を受け、富永は「前半から自分たちのペースで試合をするよう設定している」と話していた。だが、いま一つ歯車がかみ合わない悪癖は解消されないままだ。

 W杯で勝つことの難しさを改めて思い知らされる接戦。しかし今大会の日本は最後まで戦うことをやめない。それが再び、大逆転を呼び込んだ。(野村周平)