プロ野球史上55人目となる2千安打を達成した、中日ドラゴンズの大島洋平(37)。最初にその姿を見た多くの関係者が持った印象は似ている。 「線の細い子だな、と思いました」 愛知県の強豪、享栄高校野球部で監督をしていた柴垣旭延(あきのぶ)さん…

 プロ野球史上55人目となる2千安打を達成した、中日ドラゴンズの大島洋平(37)。最初にその姿を見た多くの関係者が持った印象は似ている。

 「線の細い子だな、と思いました」

 愛知県の強豪、享栄高校野球部で監督をしていた柴垣旭延(あきのぶ)さん(81)は、初めて大島を見た時にそう思ったという。

 「言葉数は少ないタイプ。性格的には大丈夫かな、と思った。ムンムンとするオーラがなかった」

 ところが、センスを感じさせる打撃をする。肩が強く、足も速い。「正直、プロに行けるかどうかは分からないと思った。でも、アマチュアだったら、トップ選手になるだろうな、と」

 高校への進学にあたり、大島はちょっとした「挫折」を経験している。

 中学時代、大島は自分のプレーに自信を持っていた。当初、県内にある別の強豪私学への進学を志望したが、縁が無かった。見た目の「線の細さ」も影響したようだ。