厳しすぎるレッスンとなった。日本は前半だけで22点差をつけられた。ドイツのために講じた策が、ことごとく裏目に出た。 まず、先発に原修太を入れた狙いが外れた。 35点差をつけられた最終強化試合のスロベニア戦の反省から、守りの圧力を高める先発…

 厳しすぎるレッスンとなった。日本は前半だけで22点差をつけられた。ドイツのために講じた策が、ことごとく裏目に出た。

 まず、先発に原修太を入れた狙いが外れた。

 35点差をつけられた最終強化試合のスロベニア戦の反省から、守りの圧力を高める先発に変更。守備に難のあるシューターの富永啓生ではなく、昨季のBリーグの最優秀守備選手に輝いた29歳を起用した。

 「ドイツの攻撃のエンジン」(ホーバスHC)と見ていたシュレーダーを中心とした攻めを封じる策だったが、ドイツはパスを散らして日本の弱点のインサイドに球を集めた。原は「変則的な守備をやる中で、自分たちがうまく対応できなかった」と振り返った。

 攻撃では序盤、右足首のねんざから復帰した渡辺雄太に3点シュートを連発させた。2011年から代表でともに戦ってきた富樫勇樹との相性のよさに懸けた。第1クオーター(Q)に渡辺が2本決めたものの、試合全体で日本は35本中6本と成功率17・1%にとどまった。

 センターのホーキンソン・ジョシュが開始早々に二つの反則をもらったのも痛かった。富樫とダブル司令塔を務めた河村勇輝は、スローインを5秒以内に投げられないなど、らしからぬミスを連発。トップ代表では初の国際舞台という若さが出てしまった。

 後半も地力の違いを見せつけられた。悲鳴とため息が交じる沖縄アリーナ。開催国の日本にとって苦しい船出となった。(野村周平)