岸田文雄首相は25日、沖縄県を訪問し、バスケットボール男子のワールドカップ(W杯)の試合を観戦した。26日には復元工事中の首里城を視察する。一方、政権が基地負担の軽減や沖縄を含む防衛力の「南西シフト」を進めるなか、安全保障などに関わる視察…

 岸田文雄首相は25日、沖縄県を訪問し、バスケットボール男子のワールドカップ(W杯)の試合を観戦した。26日には復元工事中の首里城を視察する。一方、政権が基地負担の軽減や沖縄を含む防衛力の「南西シフト」を進めるなか、安全保障などに関わる視察は予定しない。玉城デニー知事との会談予定もなく、沖縄県側から失意の声が漏れる。

 首相は25日夜、沖縄アリーナ(沖縄市)を訪れ、同日開幕したバスケ男子W杯の日本対ドイツ戦を観戦した。26日には、火災から復元作業中の首里城を視察し、観光振興について関係者との車座対話にも臨む。

 首相周辺は「今回の沖縄訪問はバスケの観戦がきっかけ。日帰りはできないので、翌日に視察や車座対話を入れた」と話す。松野博一官房長官は25日の記者会見で「大規模国際スポーツイベントの開催状況を視察し、日本代表の活躍を応援する。観光振興に関わる意見を受け止め、観光政策に生かす」と説明した。