バスケットボールのワールドカップ(W杯)開幕を控え、右足首をねんざしていた男子日本代表の渡辺雄太(サンズ)が23日、初戦のドイツ戦(25日、沖縄アリーナ)に向けて「100%になるとは思っていない。でもプレーできるくらいには回復している。こ…

 バスケットボールのワールドカップ(W杯)開幕を控え、右足首をねんざしていた男子日本代表の渡辺雄太(サンズ)が23日、初戦のドイツ戦(25日、沖縄アリーナ)に向けて「100%になるとは思っていない。でもプレーできるくらいには回復している。ここまで来たらやるしかない」と決意を語った。

 沖縄市内でのチーム練習後、報道陣に語った。

 渡辺は15日のアンゴラとの強化試合で右足首を負傷。続くフランス戦、スロベニア戦を欠場していた。

 渡辺は「相手が強いのは分かっている。準備はしてきた。ここまで来たら楽しんだもの勝ち。みんなで、いい表情でバスケットをできたらと思っています」と吹っ切れた表情だった。

 ドイツは、本番前の強化試合で91―99と米国を苦しめた。司令塔のシュレーダー(ラプターズ)らNBA選手も多いが、渡辺に腰が引けた様子はない。「相手どうこうじゃなく、自分たちのバスケットをやるだけ。個人個人で実力が劣っていても、チームとしてそんなに劣っているとは思っていない」

 試合のポイントには3点シュート成功率の向上を挙げ、「シュートを決めるか決められないか。(決めれば)うちのバスケットは強い相手に勝てる可能性があるし、(決めなければ)弱い相手にころっと負けてしまうこともある」。

 自身は沖縄入りしてから全体練習に戻ったばかり。状態は万全とは言いがたい。しかし、渡辺はトム・ホーバスHCと試合出場時間を制限する相談をしたかと問われると、断固とした口調で言い切った。

 「自分がやれるだけやります。コーチが僕のパフォーマンスが悪いと思って僕のプレーが減ることはあると思いますけど、足首どうこうで、僕のプレータイムが減ることはない」

 けがを言い訳にせず、まずは初戦のドイツに今のすべてをぶつける覚悟だ。(野村周平)