フルトンを圧倒した井上。その強さに世界が震撼した。(C)Getty Images 日本が生んだ“モンスター”こと井上尚弥(大橋)。彼の規格外の強さは観る者を熱狂させ、先入観を覆す。「イノウエはスペシャルな王者だ」 そう語ったのは、現…
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フルトンを圧倒した井上。その強さに世界が震撼した。(C)Getty Images
日本が生んだ“モンスター”こと井上尚弥(大橋)。彼の規格外の強さは観る者を熱狂させ、先入観を覆す。
「イノウエはスペシャルな王者だ」
そう語ったのは、現地8月18日にボクシング専門YouTubeチャンネル『Fight Hype』の取材に応じた元NBAスターのステファン・ジャクソン氏だ。米放送局『SHOWTIME』の人気専門番組『Showtime Boxing』にもゲスト出演するほどのボクシング好きとして知られるレジェンドアスリートは、井上の図抜けた強さに脱帽した。
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無理もないだろう。井上は去る7月25日に行われた世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、過去21戦無敗だった王者スティーブン・フルトン(米国)を終始圧倒したのだ。グロッキー状態に追い込んでから怒涛のラッシュで仕留めた8回のTKOシーンも相まって、試合に対する衝撃は世界規模で広がった。
ボクシングをこよなく愛するジャクソン氏も度肝を抜かれた一人だった。同胞フルトンが「勝つと思っていた」という往年のNBAスターは、「彼には謝りたい。というか称賛の言葉を贈らせてほしいんだ」と吐露。世界を沸かせた大一番での井上のパフォーマンスを振り返った。
「軽視するつもりはなかったけど、私は率直にフルトンが勝つだろうと考えていた。彼が勝てるとは思えなかったんだ。だけど、イノウエは俺が間違っていることを証明した。本当に特別な選手だと思う。あの勝利には『おめでとう』と言いたい。彼はクールボーイ(フルトンの愛称)をKOして、俺の考えを変えてくれた。称賛に値するよ」
フルトンを倒して世界的な声価を高めた井上。今後についてはWBA・IBF同級王者のマーロン・タパレス(フィリピン)との4団体統一戦の実現が濃厚視されている。そうしたなかで上の階級での試合も望まれ、一部のファンや識者の間では現WBA世界ライト級レギュラー王者ガーボンタ・デービス(米国)とのマッチメイクが話題となった。
スーパーバンタムとは階級が3つも異なる。ゆえに「無謀」と言える顔合わせは巷で物議を醸したのだが、ジャクソン氏も「タンク(デービスの愛称)とやるのは無理だ」とキッパリ。そして「さすがにKOされると思う。今タンクとやるのはダメだ。サイズが同じぐらいでもね。彼は別物だ。モノが違う」と断じた。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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