京都府舞鶴市立城北中学3年の森脇花乃(はなの)さん(14)が、中東ヨルダンで7月12~14日に開催されたレスリングのU15(15歳以下)アジア大会に日本代表として出場し、女子58キロ級で優勝した。「もっと強くなってオリンピックに出たい」と…

 京都府舞鶴市立城北中学3年の森脇花乃(はなの)さん(14)が、中東ヨルダンで7月12~14日に開催されたレスリングのU15(15歳以下)アジア大会に日本代表として出場し、女子58キロ級で優勝した。「もっと強くなってオリンピックに出たい」と夢舞台を見据えている。

 森脇さんにとっては初の国際大会だった。7人が2グループに分かれて争った予選リーグでは、優勝候補とされたインドの選手に勝利するなど3戦全勝の1位で突破。準決勝でキルギスの選手を破り、決勝ではモンゴルの選手に逆転勝ちして頂点に立った。

 「決勝は最初にリードされて『やばい』と思ったけれど、コーチに『いつも通りにやれば勝てる』と言われて落ち着けた」と森脇さん。「外国の選手は力強くて、日本の選手がかけないような技もかけてきた」。4月にあった国内の選考大会は全4試合を圧倒的な強さで勝ち上がったが、国際大会で自信と課題を得て、さらなる高みに向けて有意義な経験を積んだ。

 実は、大会直前に利き腕の左肩を脱臼していた。それでも「飛行機に乗ったのも初めて。けがをして不安はあったけど、大会が楽しみだった」と振り返った。

 中学校の部活では柔道にも打ち込む“二刀流”だ。父親が教える柔道教室にレスリング選手の高校生が通っていたことがきっかけで、幼い頃から市内のレスリング教室で練習に励んできた。「柔道の技はレスリングにいかせるし、その逆もある。まだしばらくは両方をやっていきたい」

 現在所属する舞鶴レスリングクラブでは高校生の男子選手とも練習を重ねる。舞鶴市レスリング協会理事長も務める山田来哉監督(29)は「冷静で闘争心がある。自分のスタイルを確立していけば、もっと強くなれる」と期待を寄せた。(富田祥広)