井上に敗れ、キャリア初黒星を喫したフルトン。しかし、当人は立ち直る意思を強めている。(C)Getty Images やはり敗北の無念さは拭いきれないようだ。井上尚弥(大橋)にキャリア初の黒星を喫したスティーブン・フルトン(米国)だ。…

井上に敗れ、キャリア初黒星を喫したフルトン。しかし、当人は立ち直る意思を強めている。(C)Getty Images

 やはり敗北の無念さは拭いきれないようだ。井上尚弥(大橋)にキャリア初の黒星を喫したスティーブン・フルトン(米国)だ。

 7月25日に東京・有明アリーナで行なわれたタイトルマッチで、WBC&WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者として、井上の挑戦を受けたフルトンは8回1分14秒でTKO負け。キャリア22戦目にして初の黒星を喫した。

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 眼前に立ちはだかった“怪物”になす術がなかった。終始主導権を握られ、疲労の色が見え始めた8回に右ストレートから強烈な左フックを被弾してダウン。一度はなんとか立ち上がったものの、猛ラッシュをかけられ、あえなくレフェリーストップ。力なく王座から陥落した。

 敗戦から時が経ち、心の整理もついたのだろう。7月27日に自身のインスタグラムを更新したフルトンは、「俺はあの試合より良い選手だから自分自身に落胆している。12年以上も懸命に努力を積み重ねてきたから今の地位を築けた」と書き出し、複雑な胸の内を綴った。

「この旅は簡単じゃなかった。多くの眠れぬ夜があり、犠牲を払い、失ったものもあったんだ。俺の夜じゃなかった。俺はエリートボクサーの中の一人だ。昨日の夜はそれを見せることができなかった。だから傷ついている。決して俺に対する否定的な意見を受けたからじゃない。自分がもっと優れた選手だと知っているからだ。俺は立ち直って、戻ってくる」

 やはり世紀の一戦に敗れた事実へのショックは隠しきれない。それでも再起を誓ったフルトンは「もしも願いが叶うならチーム・イノウエが近い将来か彼が予定しているものを達成した後に再戦の機会をくれることを望みたい」と主張。井上とのリマッチ願望を記したうえで、「敗北も人生の一部だ。それにどう立ち直るかは俺が決める。俺は人生を歩み続ける。年末には戻ってくるよ。顎をあげて、頭を高くしてね」と強気に前を向いた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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