ガードの堀内桜花(3年)と同じく京都精華学園中学校出身で、中高ともに下級生のときから主軸を担っていた八木悠香(3年)。昨年は…

 ガードの堀内桜花(3年)と同じく京都精華学園中学校出身で、中高ともに下級生のときから主軸を担っていた八木悠香(3年)。昨年は、「FIBA U16女子アジア選手権大会 ヨルダン2022」(6月)に「FIBA U17女子バスケットボールワールドカップ ハンガリー 2022」(7月)と、2つの国際大会に日本代表として出場し、得点やリバウンド、体を張ったディフェンスで勝利に貢献した。2人のディフェンスに挟まれてもシュートをねじ込むような体の強さがあり、ドライブも積極的に仕掛ける。加えて、シュートレンジも拡大中で、インターハイに向けてさらにレベルアップを図っている。

取材・文=田島早苗

外角シュートの成功率を上げていきたい


――今年、個人として強化していることはありますか?

八木 4番ポジションをやらせてもらっているのですが、(それまでは)中でしかシュートを打つことがなかったけれど、それだけだと守れられてしまうので、外角からのシュートをもっと狙って、それを決めるように取り組んでいます。

――外角シュートの手応えは?

八木 …まだまだですね。(5月のインターハイ京都府予選では)自分がそんなに外で打たないということを(相手も)分かっているから、ディフェンスが下がっていました。そこでシュートを狙って打ったけれど、入らなかったので、成功率を上げていかないといけないと思っています。

――今年はいよいよ最上級生。そして副キャプテンでもあります。

八木 副キャプテンとしてキャプテンを支える立場でもあるので、キャプテンだけに任せるのではなくて、私もチームをしっかり作っていかないといけないと思っています。今はもっとチームが一つになって戦わないといけないと感じています。

――昨年はインターハイとウインターカップの2冠を獲得しました。その経験がどのようにプラスになっていますか?

八木 昨年は、インターハイを優勝したあとに、(8月末から)「U18日清食品トップリーグ2023」が始まり、そこで桜花学園高校(愛知県)に負けてしまいました(最終順位は準優勝)。

 私たちはインターハイを優勝したことで、思い上がってるところもあったと思います。でも、(トップリーグに)負けたことで、自分たちが気づいていなかったところに気づけたのかなと思いました。

――トップリーグで負けた経験がウインターカップへとつながったのですね。

八木 はい。

今年も抱くのは「チャレンジャー」という思い


――今年は、2連覇の懸かる年です。

八木 私自身は、連覇はそこまで気にはしてないのですが、(昨年)優勝したからには、自分たちの代で2連覇をしないといけないとも思っています。でも、自分たちの代ではまだ優勝したことがないので、『チャレンジャー』という思いが強いです。

――中学生のときに全国優勝を逃した悔しい思いもあるのではないですか?

八木 中学(3年生)のときに、最後に戦った(ジュニアウインターカップ決勝)四日市メリノール学院中学校(三重県)の主力メンバーたちは、桜花学園に行っています。(当時から)メンバーは変わってはいるけれど、リベンジの思いもありますね。

――外角シュートにも取り組んでいますが、八木さん自身、持ち味としているプレーは何でしょう?

八木 速攻のときに先頭で走ることや、リバウンドを取ってから自分でファストブレイクにもっていくことです。

――八木さんは走るイメージが強いですがミニバス時代からですか?

八木 中学、高校でたくさん走りました。

――憧れの選手や目標としてる選手はいますか?

八木 東藤なな子さん(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)と赤穂ひまわりさん(デンソーアイリス)です。

 東藤さんは、自分と同じポジションで、泥臭いプレーから自分のプレーへと持っていくところが好きです。それは赤穂さんも同じで、それに赤穂さんはどのポジションもやっているし、その中でも身長が自分より大きい相手にも3ポイントシュートを打ったり、リバウンドを取ったりと、いろいろなプレーをしているところがすごいと思います。

――最後に、7月末に行われるインターハイに向けて目標をお願いします。

八木 目標は2連覇です。そのためには、自分自身がもっとレベルアップし、いろいろなプレーでチームを引っ張っていきたいと思います。