握手拒否「相手に恨みはないが」

女子テニスのBNLイタリア国際（イタリア/ローマ、レッドクレー、WTA1000）は１９日にシングルス準決勝が行われ、第３０シードのＡ・カリーニナ（ウクライナ）が第１１シードのＶ・クデルメトバを7-5, 5-7, 6-2のフルセットで破り「WTA1000」初の決勝に駒を進めた。試合後にカリーニナはロシア国籍のクデルメトバと握手を交わさなかった。
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準々決勝では第１２シードのＢ・ハダッド=マイア（ブラジル）を今季ツアー最長の３時間４１分、6-7 (2-7), 7-6 (8-6), 6-3のスコアで下していた２６歳のカリーニナ。
この試合、第１セットを先取したカリーニナだったが第２セットは２度のブレークを許しセットカウント１－１に追いつかれてファイナルセットへ。ファイナルセットではファーストサービスが入ったときに９２パーセントの高い確率でポイントを獲得したカリーニナはクデルメトバに１度もブレークチャンスを与えることなく、２時間５１分の熱戦を制し決勝進出を決めた。
カリーニナは勝利後、ロシア国籍のクデルメトバと握手を交わさずに審判と握手を済ませ観客の声援に応えた。
BNLイタリア国際は公式ホームページで試合後のカリーニナのコメントを掲載。カリーニナは握手を交わさなかった真意を説明した。
「握手をしなかった理由は、決して隠す事ではではない。ロシアがウクライナを攻撃した。ここではスポーツについて話していることは分かっているが、これはある意味、政治的なものであることに変わりはない。相手選手に恨みはないが、この状況は受け入れがたい」
熱戦の中での浮き沈みに関しては「それは彼女（クデルメトバ）がロシア人であることは関係なく、とても良い選手だから。第２セットで、私はサービスの時に緊張した。その後、彼女が状況をコントロールした。でも、第３セットでの自分の対応には満足している。強い気持ちで最初と同じように集中し、最後には勝利することができた」
「ローマの人々はこの２週間、私をたくさん応援してくれた。私はキャリアの中でこのような声援を受けたことがなかったので、私に大きな応援をしてくれている人々に感謝したい」