2015年10月5日の北海道日本ハム戦でプロ初登板を果たした千葉ロッテの二木 康太投手と、その試合でプロ初本塁打を放った三木亮内野手。この2人には、ある特別な絆があった■ロッテ同期入団、“二”木と“三”木で「チーム五木」 2015年10月5…

2015年10月5日の北海道日本ハム戦でプロ初登板を果たした千葉ロッテの二木 康太投手と、その試合でプロ初本塁打を放った三木亮内野手。この2人には、ある特別な絆があった

■ロッテ同期入団、“二”木と“三”木で「チーム五木」

 2015年10月5日の北海道日本ハム戦でプロ初登板を果たした千葉ロッテの二木康太投手と、その試合でプロ初本塁打を放った三木亮内野手。この2人には、ある特別な絆があった。

 きっかけは、新人時代の合同自主トレだった。二木が高卒で三木が大卒であるため年齢差はあるものの、同期入団で似た名字ということで意気投合。「二」木と「三」木にちなんで「チーム五木」というコンビを結成し、2人は「いつか一緒にお立ち台に立つ」という目標を立てた。

 その目標を胸に、二木は1軍定着に向けて順調にキャリアを積んでいく。プロ3年目となる2016年には開幕ローテーション入りを果たし、22試合登板、7勝9敗、116回1/3、81奪三振、防御率5.34という成績を残す。8月以降はわずか1勝に終わってしまうなど、新たな課題にも直面したが、その1年で確かなステップアップを果たした。

 同じく三木にとっても、2016年は1軍定着への足がかりをつかんだシーズンだった。即戦力として期待されながらも、過去2年はプロの高い壁に跳ね返されていたが、内野の全てのポジションをこなし、試合終盤に多くの出場機会を得る。打率は3年連続となる1割台に終わったものの、自身最多の75試合に出場し、チーム内で確かな存在感を示した。

■今季は開幕1軍逃すも徐々に活躍

 そして、大きな期待とともに迎えた2017年だったが、シーズンの開幕当初に2人が置かれていた立場は、決して安穏としていられるものではなかった。チームがオープン戦を絶好調で終えたということもあって、ともに開幕1軍を逃し、2軍でアピールを続けながら出場機会を窺うことになる。

 しかし、シーズンが進むにつれて状況は大きく変わっていく。二木は、初登板となった4月14日の埼玉西武戦で7回1失点の好投を披露し、同29日の埼玉西武戦では、8回途中3失点で今季初勝利。以降は先発ローテーションに定着し、6月終了時点で防御率2.85、チームトップの4勝をマーク。安定した頼もしい投球を継続し、昨季終盤に失速した反省を生かしながら奮闘している。

 一方、三木もまた、与えられたチャンスを見事にものにする。キャプテンの鈴木が、今季から二塁にコンバートされたことに伴うポジション争いに敗れて1軍登録枠を外れていたが、正遊撃手候補の相次ぐ不振によって4月頭に早くも1軍へ昇格。前年同様守備要員として重用されつつ、徐々に打席に立つ機会も増えていった。

■4月29日にはともに活躍も…

 そして、5月18日の埼玉西武戦から遊撃のスタメンとして起用され始めると、同30日の阪神戦では3打数3安打2打点の活躍。その後も安定した守備でチームを支えつつ、6月23日のオリックス戦では5打数4安打2打点の大暴れを見せ、同28日の埼玉西武戦では同点で迎えた延長11回に、牧田から値千金の殊勲打を放った。

 二木が今季初勝利を挙げた先述の4月29日には、三木も今季第1号となる2ランを放って勝利をアシストしている。しかしながら、この試合は敵地のメットライフドームで行われていたため、お立ち台に上がったのは二木1人だけ。目標である「2人でのお立ち台」は未だ実現していない。

 だが、ここまで安定した投球を続けている二木と、課題の打撃を克服して主力へと上り詰めた三木だけに、今季大きな成長を見せる「チーム五木」の2人が、本拠地ZOZOマリンスタジアムの試合において投打で活躍を見せ、新人時代に立てた誓いを実現させる日も、そう遠くはないはずだ。(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)