木村和久の「新・お気楽ゴルフ」連載◆第25回 今年の初めはスランプでしたが、最近はだいぶ復調傾向。やっとアベレージゴルファーに戻ることができました。たまに100を叩くことはありますが、ラウンド数だけは増加しています。 4月までのラウンド数は…

木村和久の「新・お気楽ゴルフ」
連載◆第25回

 今年の初めはスランプでしたが、最近はだいぶ復調傾向。やっとアベレージゴルファーに戻ることができました。たまに100を叩くことはありますが、ラウンド数だけは増加しています。

 4月までのラウンド数は14回で、月平均3.5回というハイペース。このままだと年間40ラウンドの大台に達しそうで、メジャーで活躍する大谷翔平選手(エンゼルス)のホームラン数といい勝負になりそうかな......って、そこを競ってどうすんねん。

 過去10年の年間ラウンド数は、おおよそ30ラウンド前後。ゴルフ週刊誌で毎週ラウンドレポートしていた十数年前でも、年間50ラウンド台ですからね。今は誰にもラウンドを頼まれていませんし、年間のラウンドのノルマもない。しかも、スコアは90台後半でアップアップ。それで何ゆえ、ラウンド数が増加したのか? その謎を解いてみたいと思います。

(1)倶楽部メンバーになる
 昨年の秋、茨城のコースのメンバーになりました。せっかく会員権を買ったのだからと、月1回はラウンドしようと思っています。これだけでも、年間12ラウンドの増加です。

 今後は競技参加も目指していますが、その前に新ペリアで行なわれるメンバー親睦競技というのがあり、他にもオープンコンペなどもあったりするので、そういう気軽なイベントに参加。そこで肩慣らしをして、競技の雰囲気に慣れたいと思っています。

 昔は尖っていたので、倶楽部メンバーになるや、ひとりでズケズケと競技に出場。それなりの成績を収めることができました。でも今は、バンカーでパニックになって、"出なくなる"持病を抱えているので、まずはその発作も治さないと......。

 そうやってスランプの時も、ホームコースでリハビリラウンドをしました。だから、調子の善し悪しにかかわらず、ホームコース利用は増える一方です。

(2)コロナ明けでコンペ増加
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのみなさんが約3年間にわたってコンペを自粛せざるを得ませんでした。しかし今年になって、やっとコロナ明けムード。春頃からコンペに誘われることが一気に増えました。

 すべての誘いには対応できていませんが、特に4月は忙しく、3週連続でラウンド。キャディバッグはゴルフ宅急便をフル活用し、コースからコースへと"渡り鳥"生活をしています。重いバッグを担いで、いちいちコンビニに行く手間が省けてラクですけどね。

 ホームコースには、また別にクラブをワンセット置きっぱなしですから、手ぶらで行けます。ものすごく快適なゴルフライフを送っています。

 ところで、急増したコンペについてですが、大々的なものはまだ少ないです。数組でこぢんまりとやって、簡単な表彰式で済ませるのが、今の流行りみたいです。以前は表彰式のあと、都心に移動して改めて飲んだりすることもあったのですが、そうしたことも減りました。

 コロナ明けが進んでいるとはいえ、あまりはしゃぎすぎることなく、感染にはくれぐれも気をつけたいものです。そもそも最近は体力が衰え、ラウンド後に飲むと翌日まで疲れが残って、使い物にならなくなってしまいますから。

 何にしても、コロナ後はコンパクトなコンペが増え、コスパ的にも助かっています。

(3)情報交換、消息確認によるラウンド
 また最近は、コンペというほどではありませんが、1~2組取ったから「どうですか?」と呼ばれることが増えました。それも、久しぶりに連絡がきた人たちばかりです。

 これはコロナ後、お互いの生活がどう変化したのか、情報交換や現状報告の場として呼ばれているような気がします。



コロナ禍が落ち着いて、久しぶりに会う仲間とのラウンドも増えているようですね

 自分はお酒が好き、というわけではないので、そっち方面からの誘いは少ないです。けど、ゴルフ好きなことは知れわたっているので、ラウンド参加のリクエストは増加しました。

 ゴルフは飲み会と違って、一緒に過ごす相手と延々と話をしなくて済みます。それが、本当にラクでいいです。ラウンド中の短い会話で、必要最低限の情報を得ることができて、非常に効率的です。

 あとはお互いにラウンドして、それぞれのプレーぶりを見て、元気なのを確認できればいいのです。そういった仲間たちは、見ていて「飛ぶなぁ」「うまいなぁ」「練習しているんだな」という方もいますが、「ミスが多い。コロナ明けで調子がイマイチか」「飛ばないな。ちょっと老けたのかな」なんて方もいます。

 逆に言えば、自分も周囲からいろいろと見られているのだから、ちゃんとしないといけませんね。

(4)練習するようになった
 自分はもともと練習嫌いで、月に1回練習すればマシなほうでした。でもスランプに陥って、そこから抜け出すために、嫌々ながら練習をするようになりました。

 そうして、スランプから脱した頃にはすっかり練習癖がついてしまい、今では週に2回ぐらいはコンスタントに練習場へ通っています。さらに、バンカー練習ができるところを見つけ、そっちも熱心にやるようになりました。

 そうしたら、練習の成果を試したくなって、頻繁にラウンドするようになったのです。

 ゴルフって不思議なもので、練習をやった成果はラウンドに反映されるんですね。もちろんダメだったケースもありますよ。でも、トータルではプラス。何もしないよりは、はるかに上達します。

 だいたい練習しすぎて下手になった、という話はあまり聞いたことがありません。現に「下手の固め打ち」という言葉があるように、素人がわけもわからず練習して、緩いスライスボールばかり打ったとしても、それが安定したスライスボールなら、スコアはそこそこまとまる、ということですから。

(5)ゴルフで生きている証を実感
 最近、網膜剥離寸前の、網膜裂孔(もうまくれっこう)になって視界不良になりました。今でも飛蚊症(ひぶんしょう)が残り、目のなかにゴーストみたいなのがいて、見えづらいです。

 他、手のしびれを放っておいたら、変形性関節症になり、今は初期のリウマチじゃないかと疑われています。おかげで、右手の中指の第二関節が曲がりづらくなり、グリップ力は確実に低下しています。それが一本の指で済むならいいのですが、指全体が動かしづらくなると、ゴルフができなくなるかもです。

 そういったハンデを背負っていると、むしろ積極的にゴルフをして「あ~、今日も大丈夫だった」「健康に感謝しないといけない」と、ゴルフができることに生きている喜びを見出しています。

 知り合いに車イス生活を余儀なくされている人がいるのですが、その人は積極的に旅行をしています。車イスだと周りの協力者も必要なわけで、他の人にも迷惑や負担をかけてしまうと思いがちです。自分なら、外に出かけたりせず、家でゲームでもしていようと思ったりしてしまいそう......。

 でも最近、自分も目や指の病気になって、考えが変わってきました。不自由だからこそ、自由を求めて動くんだな、と。

 今のゴルフは、スコア的には全盛期より悪いですが、楽しさや充実感は以前よりもはるかに上回っています。いつまでゴルフができるかわかりませんが、可能な限り頑張ってみたいと思います。

 さあ、今シーズンも頑張っていきましょう!