(写真:Getty Images) いま川崎Fには絶好調の男がいる。リーグ戦ではここ5試合で4得点。前々節の横浜FM戦で…

(写真:Getty Images)
いま川崎Fには絶好調の男がいる。リーグ戦ではここ5試合で4得点。前々節の横浜FM戦でオフサイドによるゴールの取り消しがなければ、5戦5発の可能性すらあった。それほどまでに好調を維持し、チームにとって欠かせない選手へと成長している男。それこそが阿部浩之である。
得点量産の要因はチームへの早期フィットに尽きる。序盤は連係面で課題も見られたが、「理解しようという意識がすごく高い」と鬼木監督が評価するように、持ち前の明朗な性格を生かして積極的に周りとコミュニケーションを取ることでチームに順応。ハードワークや運動量の面で秀でた力を発揮すると、そこにもともと持っていた高いシュート技術が加わり、チームの得点源の一人として確固たる地位を築き始めている。
そんな阿部が「ずっと強いチームであり続けている」と印象を語るのが、今節の相手・古巣となるG大阪だ。大学卒業後、プロとして第一歩を踏み出したクラブでは数多くのタイトル獲得に貢献。在籍した5年間で個人としても大きく成長を遂げることができた。だからこそ、数々の思い出があるクラブとの初めての対戦に「やりづらさはある」というのが本音だ。
だが、「対戦は楽しみでもあるし、川崎Fが勝てるように良いプレーをしたい」とも言う。相手のゴールマウスには「日本を代表するGK」の東口が待ち受けており、ゴールを奪うことは容易ではない。それでも「とりあえず一本は狙いたい」と得点への意欲を示し、チームを勝利に導くことだけに集中している。
今回は対戦相手として初めて吹田スタジアムに立つ。「ガンバのサポーターには頑張っている姿を見せたいし、フロンターレのサポーターには勝利を届けられるようにしたい」。これまでとは違った景色の中で、川崎Fの背番号8は古巣を打倒するゴールを奪いにいく。
文・林 遼平