東京、お台場海浜公園で開催され、国内のシクロクロス人気の火付け役ともなっていたシクロクロス東京が2月11、12日の2日間にわたり、「Champion System×弱虫ペダル シクロクロス東京2023」として5年ぶりに復活開催を遂げた。東京…

東京、お台場海浜公園で開催され、国内のシクロクロス人気の火付け役ともなっていたシクロクロス東京が2月11、12日の2日間にわたり、「Champion System×弱虫ペダル シクロクロス東京2023」として5年ぶりに復活開催を遂げた。東京オリンピックの開催のため、2018年の開催で一時休止となり、そのままコロナ禍で開催中止となったため、5年のブランクが開いていた。

お台場海浜公園はレインボーブリッジも一望でき、ダイバーシティなどのショッピングエリアも近く、人気の観光スポット。都心からのアクセスも良く、毎週末、多くの来訪者でにぎわうエリアである。ここにシクロクロスのコースが設営され、キッズやビギナーから国内外のトップ選手までがレースを繰り広げる。観客たちが、カウベルを鳴らし、フードをつまみ、ドリンクを飲み、観戦を楽しむというスタイルを提案したのが、この大会だった。



フジテレビ社屋を望むコース



青空に映えるレインボーブリッジ。弱虫ペダルの特設ボードが立てられた

この週末には、開催を待ちわびたシクロクロッサーや観客が、お台場海浜公園に集結。会場には、自転車関連のブースや、フードブースが並び、来場者をもてなした。



アルコールを販売するブースも復活!



今年も大会オフィシャルのカウベルが販売された



多くのブースが並ぶ



フードブースも充実。食事時には大いに混み合った

お台場海浜公園のコースは、林間エリアやフライオーバー(立体交差)なども組み込まれているが、レインボーブリッジをバックに駆け抜ける長い砂浜セクションが、最大の特徴と言えよう。テクニックとパワーが求められるコースである。前日は都内でも雪が降り、、どうなることかと気を揉んだファンも多かったが、雪は積もらず、降った雨が砂を固め、初日は比較的クリアしやすい状況になったようだ。



コースには、長い砂浜セクションが含まれる(画像は公式サイトより)



名物の砂セクション



 木々の間を抜ける森林セクションも。路面には木の根もせり出しており、ここでもテクニックが求められる

※初日のレースは、ビギナーカテゴリーからスタート!! 次のページへ続く→

初日の土曜日は、ビギナーのカテゴリー4(ME4)からスタートした。30分のショートレースだが、参加者の安全に配慮し、4グループに分けて開催された。このカテゴリーは13歳以上で参加でき、続いて開催されたカテゴリー3までは、ドロップハンドルのシクロクロス車でなくとも、通常のMTBで参加可能だ。(女子は2カテゴリーまでMTBが許可される)



ビギナーカテゴリーはフラットハンドルのMTBでも参戦可能

この日は、年齢別に分けられたマスターカテゴリーが午前中に開催された。
冠にもなっている弱虫ペダルの作者、渡辺航氏もレースに参戦。大歓声を受けながら、力強い走りを見せた。サイン会も開催され、ファンたちが長蛇の列を作っていた。



弱虫ペダル作家の渡辺航氏。連載を抱え、激務の人気作家だが、疲れも見せず、いつもパワフルな走りを見せる



サイン会はいつもながら大盛況



弱虫ペダル特製のカウベルも大人気

午後はU17、U15、さらに女子のレースがU15からカテゴリー2までをまとめた一斉スタート形式で開催された。



多くの参加者を迎える



午後は女子のレースが開かれた

男子のカテゴリー2(ME2)とジュニアが熱戦を繰り広げ、熱気が高まった状態で、この日の最後のレースとして、もっともレベルが高いカテゴリー1(ME1)がスタートする。

※ME1を勝利するのは……!? レポートは次ページへ→

2日目に開催されるME1は、国内のシクロクロスリーグJCXの個人ランキングにおける上位35名しか走ることができないスペシャルレース。初日のME1には2日目のME1への出場切符3枠が設定されていた。



いよいよこの日のメインレースME1がスタートする



選手が砂セクションに突入する

スタートの号砲が鳴ると、66名が一斉に飛び出した。
好スタートを切った岩田祐樹(36隊/cyclespaceHalo)が2周目から先頭を走る。中盤からは1人抜け出し、単独で先頭を走っていた。



先頭を独走する岩田祐樹(36隊/cyclespaceHalo)



 シケイン(障害物)を越える五十嵐洸太(弱虫ペダルサイクリングチーム)



 次第に乾いてきた砂が選手を苦しめる

ここに追い上げてきた畑中勇介(キナンレーシングチーム)が追いつき、2人のパックが形成される。しばらくは互いの出方を伺いつつ、先頭を入れ替えながら走り、静かな戦いが繰り広げられた。



五十嵐に畑中勇介(キナンレーシングチーム)が合流

フィニッシュが見えてきた頃、ロードレースではトップリーグを走る畑中が一気に加速、岩田を振り切ると、独走態勢に入った。



岩田を置き去りにし、一気に加速した畑中がフライオーバー(立体交差)を越える

畑中はそのまま最速のラップタイムを刻み続け、先頭の独走を続けた。笑顔でフィニッシュラインを越え、公言通り2日目に開催を予定される「ME1-TOP35」への出場権を獲得した。



 笑顔でフィニッシュする畑中



レース後、善戦を讃えあう畑中と岩田

残り2枠は、2位の岩田祐樹(36隊/cyclespaceHalo)、3位の山田大介(PAXPROJECT)が獲得。3名は最後尾からのスタートとなるが、善戦が期待された。



表彰台に上がった畑中、岩田、3位の山田大介(PAXPROJECT)の3名が翌日のスペシャルレース出場権を得た

初日の観客動員は7,000人。多くのファンが会場を訪れ、観戦やブースめぐりを楽しんだ。



会場は終日大いににぎわっていた

2日目には、キッズレースや、仮装ありのエンデューロ、世界選手権から帰国した選手を迎えてのトップレースなどが予定され、より多くの観客を迎えた、華やかな1日になることが予想された。

画像:シクロクロス東京/Kei TSUJI

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