木村和久の「新・お気楽ゴルフ」連載◆第22回 昨秋に入会した茨城のコースにせっせと通って、ついにハンデキャップを取得しました。さて、そのハンデはいくつか? なんと、22.9でした。 いやぁ~、下手になりましたなぁ~。けど、クラブ競技には向い…

木村和久の「新・お気楽ゴルフ」
連載◆第22回

 昨秋に入会した茨城のコースにせっせと通って、ついにハンデキャップを取得しました。さて、そのハンデはいくつか? なんと、22.9でした。

 いやぁ~、下手になりましたなぁ~。けど、クラブ競技には向いているハンデかもしません。むしろ、これぐらいのハンデのほうが、入賞の可能性が高いと思います。

 というわけで、今回はアマチュア競技におけるハンデキャップとは何か? といったことを少し考えてみましょう。

(1)ハンデキャップ獲得の道のり
 そもそも、今のコースになぜ入会したのか? 会員権価格が安くて、交通の便がいい。加えて、コースが平らで広いこともありますが、ハンデキャップを取得しやすい、という条件も考慮して入会しました。

 なにしろ、スコアカードを3枚提出で「オーケー」というのです。

 いろんなコースを見て回りましたが、ハンデを取得するには平均でスコアカード5~6枚提出というクラブが多いです。例外も多々あり、スコアカード10枚提出というところもありました。

 スコアカードを提出する枚数が多いと、時間とお金がかかって仕方がないし、次第にダレてしまいますからね。10枚提出となると、半年以上かかることもあり、これはさすがにしんどいです。

 しかも新入会員ですから、ひとりでふらっとラウンドするにはプレッシャーを感じてしまいます。そうなると、ひと組予約してラウンドせざるを得ません。それが面倒くさいからメンバーになったのに、本末転倒じゃん、と思ったりして......。

 でもそれが、入会した茨城のコースなら、スコア提出はわずか3回でオーケー。メンバーなら常時2サムラウンドが可能なので、友だちをひとり誘ってラウンドし、入会後に3回ラウンドして3回ともスコアを提出。年を越したら、はやハンデキャップ証明書が届きました。

(2)ハンデキャップ証明書があると何ができるのか?
 ハンデキャップ証明書があれば、そのクラブの競技に正式にエントリーできます。

 私が出したスコアは、いずれも90台後半でした。当時、シャンク病のスランプに陥っていて、それが嘘偽りない実力です。けど、今年になって復調気配。もう少しまともなスコアが期待できそうです。ということは、クラブ競技で上位にいける予感がします。

 ちなみに、うちのコースはハンデ13までレギュラーティーを使用して競技をするので、非常に助かっています。おそらく今後、ハンデ12以上になることはないと思うので、生涯レギュラーティー競技の参加かな、と思っています。それはそれで、とても助かりますが。

 他、オフィシャルハンデを持っていると、コンペの時のプライベートハンデ算出の参考にされます。プライベートハンデは、そのコンペの幹事やハンデ委員が決めますが、通常オフィシャルハンデから5つぐらい上がります。つまり、オフィシャルハンデが20なら、プライベートハンデは15ぐらいになるのです。

 だから、オフィシャルハンデ15ぐらいだと、プライベートハンデがシングルになることも。なんか、カッコいいですね。

 あと、名門倶楽部だと、ラウンドの際にハンデを聞いてくることがあります。特にバックティーでプレーする際には、一組4人のハンデ合計が60以内とか、制限がある場合があったりしますから。まあ、私の場合は今後、バックティーでラウンドすることはないと思いますがね。

(3)ハンデキャップは今後上げられるのか?
 ホームコースの優位性は、どのぐらいあるのでしょうか? 一概には言えませんが、コースを熟知している点で言えば、ビジターよりメンバーのほうが、スコア的には2~3は優位になると言われています。

 そういったなか、競技に出るようになれば、練習にも励みますから、実力もアップするはずです。ハンデ20ぐらいの人であれば、コースに通って、日夜研鑽して競技に出れば、かなりの確率で好成績を残せるのではないでしょうか。そうなれば、ハンデキャップの上昇は見込めます。

 昔、鶴舞カントリー倶楽部のメンバーだった頃は、ハンデ19ぐらいから始まって、最終的にはハンデ12までいきました。

 ただ、競技で優勝した時はハンデ17や18ぐらいでしたから、入賞のチャンスは下手なほうがあります。かつてのホームコースでは「期待の大物新人」という方が現れて、2回連続で月例優勝を果たし、「3回連続なるか?」と話題になったことがありましたが、その人のハンデも20前後でしたね。それが、ハンデ戦のいいところでもありますね。

(4)今後の展望
 1996年、南総カントリークラブで初めていただいたハンデが23でした。あれから27年、2023年のハンデが22.9。ほぼ一緒ですね。

 ブラッド・ピット主演の映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(原作:F・スコット・フィッツジェラルド)では、生まれた時が年寄りで、次第に若返って、赤ちゃんになって死んでいく数奇な運命の男の人生を描いています。それはつまり、子どもと年寄りは似たようなもの、ということでしょうか。

 子どもと年寄りは似たようなもの、というのであれば、アマチュアゴルファーも同様の解釈ができます。ゴルフを知らないヘボで始まり、ゴルフを熟知しているヘボで終わる――。

 そしてまさに今、ゴルフに詳しいヘボがここにいるわけで、出発地点に戻ったような気がします。このまま、さらにハンデが落ちていくのか、はたまた上がっていくのかは、神のみぞ知るって感じでしょうか。もちろん、上を目指しますけどね。

 じゃあ、なんで今さらメンバーとなって、ハンデキャップを取得したのか? 時間的な余裕ができて、もう一度ゴルフに向き合う機運が高まって、しかもお値頃で、そこそこ満足できるコースを見つけたからです。



シニアとなったのなら、若かりし頃のことは忘れて、今できることを精いっぱいやって楽しむことが大事かと...。illustration by Hattori Motonobu

 よく昔の自慢をする人がいます。確かに昔の成功体験は、今後の人生を生きていく時の自信につながります。

 ただ一方で、その成功体験が邪魔になることもあります。もはや、以前よりも確実に飛ばなくなっていますから、そのイメージでプレーしていたら、痛い目を見ます。飛距離が落ちてからのスコアアップはなかなか難しいのです。

 技術や感性を持ち合わせていても、筋力がついていかない。だから、シニアゴルファーはショートゲームに磨きをかけるしかないのです。

 ともあれ、私の"シニアの復活ゴルフ"は現状、メンバー入りし、ハンデキャップを取得し、理想の半分ぐらいは達成した、といったところでしょうか。

 これからは、競技への参加、ハンデキャップアップに臨んでいくことになりますが、ハンデはよくなったとしても15~16が精いっぱいじゃないですかね。

 だいたい最高ハンデ12だった頃は、年間平均スコア88~89でしたから。それはちょっと厳しいかもしれないので、これからは年間平均スコア94~95を目指してやってみます。

 何にしても、ゴルフのハンデキャップ制度にはものすごく感謝しています。また、競技で戦えるチャンスをいただけたのですから。

 ということで、まずは常時スコア100をきる状態に戻すとしますかね。