投手志望の小学生には登り棒、縄跳び、水泳など推奨 チーム練習がある土日以外の過ごし方は? 中学生に筋力トレーニングは必要…
投手志望の小学生には登り棒、縄跳び、水泳など推奨
チーム練習がある土日以外の過ごし方は? 中学生に筋力トレーニングは必要? 子どもの成長をサポートしたい保護者たちから、中学硬式野球で日本一に輝いた監督に次々と質問が飛ぶ。茨城・取手リトルシニアの石崎学監督は5日、野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」の有料会員向けオンラインイベントに出演。“昔の遊び”が、子どもたちの野球上達や将来の成長につながると助言した。
石崎監督は今夏、「中学硬式野球の最高峰」と言われるジャイアンツカップでチームを優勝に導いた。高校の野球部をサポートするなど「本職はトレーナー」と自己紹介するだけに、選手の成長段階に合わせた体の使い方やトレーニングに重点を置いて指導している。
講師を務めたオンラインイベントでは、野球を始めた小学3年生の父親から「投手を始めるにあたって、どんな練習をすれば良いですか?」との質問も。チーム練習のない日に、野球以外の動きを取り入れることを勧めた上で、こう説いた。
「小学生は筋力トレーニングをしても、筋肉がつく割合は成人と比べて圧倒的に低いです。神経系が一番伸びる時期なので、バランス感覚を養う動きを意識するといいと思います」
最近は撤去する小学校が増えているが、うんていや登り棒といった昔ながらの遊具は体の使い方や動きのバリエーションが身に付く。野球以外のスポーツをするのも効果があり、水泳は肩甲骨が柔らかくなり、ボールを投げる上でアドバンテージになるという。縄跳びも、手足に力を入れるタイミングがボールを投げる動きに通じる。
ゴムボールで変化球のコツ習得、筋トレは「正しいフォーム」で中学から
野球以外のボールで遊ぶのも将来に生きる。重さや大きさが違うボールを投げると、リリースする時の感覚が磨かれるという。空気抵抗が大きいゴムボールを曲げたり、落としたりする遊びから、変化球のコツが掴めてくる。石崎監督は「ボールの握り方や離すタイミングは、ゴムボールも硬式球も共通しています。いきなり硬球で変化球を覚えるよりも、小さいうちにゴムボールで感覚を養うと先々生きてきます」と語った。
来年から硬式野球を始める中学1年生の息子を育てる父親からは、平日の過ごし方や筋力トレーニングの必要性について相談された。石崎監督は、自宅の庭や公園など練習場所が整っているのであれば、チーム練習がない日にも打ち込みやゴロ捕球など、バットやボールを使った技術的な練習を勧めた。
「体力をつけるために長距離走に時間を使う選手もいますが、体力には5つの要素があります。筋力、スピード、柔軟性、バランス、持久力の5つで、競技によって重要な要素は違います。野球は持久力がそれほど重要視されないので、黙々と長距離を走るよりも技術の向上に時間を割いた方がいいと思います」
筋力トレーニングについては、「スクワットでも何でもフォームを間違わなければ、中学3年間定期的にやった方がいいです」とアドバイス。ただし、高校生や大学生が負荷をかけて3回、5回と少ない回数で鍛えるメニューとは違って、10回、12回と続けられる重さでのトレーニングを勧めている。
最近はインターネットで手軽に野球の技術論や練習法を取り入れられる一方、あふれる情報に戸惑う保護者は少なくない。全国大会常連で日本一も果たした石崎監督の具体的なアドバイスに、イベント参加者は「参考になりました」「勉強になります」と繰り返していた。
(First-Pitch編集部)