昨日は高所順応のためにシングチュリ山頂に向かっていましたが、一旦ベースキャンプに下山を決めました。シングチュリ上部はクレバスが多く、今回サーダーと共に登って来たのは、このクレバス地帯を抜けるためでした。目に見えるクレバス(氷河の裂け目)も怖…

昨日は高所順応のためにシングチュリ山頂に向かっていましたが、一旦ベースキャンプに下山を決めました。

シングチュリ上部はクレバスが多く、今回サーダーと共に登って来たのは、このクレバス地帯を抜けるためでした。

目に見えるクレバス(氷河の裂け目)も怖いですが、雪がかぶさって見えないヒドゥン・クレバスが多くあり、このシングチュリのクレバス地帯を越えるのに時間は掛かるかもしれませんが、何とか抜けられると考えていました。

しかしサーダーが体調不良でお腹の調子が悪そうで、クレバスを避けてそのまま行ける近くの別の山で順応することも考えましたが、高所では突然体調が狂うことがよくあるので、下山した方が良いと判断して一旦ベースキャンプまで下山しました。

下山中に標高が下がってくるとサーダーの元気も出てきて、「隊長、レディーガガ聞いていい?」と言って携帯のスピーカーからレディーガガの曲を大音量で掛けて、しばらくレディーガガの声が谷の中でこだましていました。

無事にアンナプルナのベースキャンプに下りてから、再度6000m以上の標高で高所順応したいと思い、急きょヘリでチュリ・ウェスト(Chuli West、標高6419m)のベースキャンプに向かうことにしました。

サーダーはチュリ・ウェストのベースキャンプまで一緒に行きますが、ここからは1人で山頂に向かって出発し、2日間ほど山頂近くにステイして高所順応する予定です。

※シングチュリを登って高所に身体を慣らしてからアンナプルナ南壁(8091m)に登る予定でしたが、変更して
 チュリ・ウェストを登って高所順応
→チュリ・ウェストのベースキャンプに下山
→アンナプルナのベースキャンプに移動
→アンナプルナ南壁(8091m)に挑戦
となります。

最後に、遠いネパールにいますが熊本・九州地方で被災した皆様のことを想い、復旧活動が進むことを心から祈っています。