2022世界卓球選手権成都大会(団体戦)<9月30日~10月9日/中国>

大会4日目の10月3日、男子団体グループリーグ第3戦で日本(世界ランク3位)は香港(同12位)をマッチカウント3-1で破り、3勝0敗とした。

グループリーグ1位通過に向けて最大の山場となる香港戦。ペンドライブ型のエース・黄鎮廷(世界ランク27位)を軸に、東京オリンピックのシングルスで張本智和(IMG/同4位)を苦しめた林兆恒(同76位)が脇を固める強豪だ。

対する日本は、第1、2戦に続き、張本と戸上隼輔(明治大学/世界ランク45位)を2点起用、3番に及川瑞基(木下グループ/世界ランク119位)という布陣で挑んだ。

第1試合は、昨日2得点をあげて日本のピンチを救った戸上隼輔が、香港のエース・黄鎮廷と対戦。

第1ゲーム、フォア前にボールを集められてなかなか攻撃の形が作れない戸上は終盤で追いつくも11-13で惜しくもゲームを落とす。

第2ゲームも相手のサービスに苦しみ、中盤は5連続失点で大量リードを許す苦しい展開。なんとか挽回しようと第3ゲームは積極的にドライブで仕掛けていくが流れは変わらず、まさかのストレート負け。戸上は今大会初黒星を喫した。

第2試合はエース・張本智和が登場。

相手は東京オリンピックの男子シングルスで勝利している林兆恒。得意のサーブで相手を崩して、一気に主導権を引き寄せた張本。180cmを超える長身から力強いドライブを放つ林兆恒に対して、前陣での超高速卓球で圧倒した。

続く第2ゲームも大きいラリー戦をきっちりと制して奪うと、第3ゲームも張本のペース。

昨日は4番でまさかの敗北を喫したが、この大事な一戦では持ち前の勝負強さを見せ、最後は鮮やかにフォアフリックを決めて、ストレートで勝利をあげた。

マッチカウント1-1と日本が追いつき、第3試合は及川瑞基対呉柏男(同375位)。

第1、2戦ともに固さが見られ、武器である安定感のあるプレーが影を潜めている及川は、序盤はらしくないミスが続いて、第1ゲームを5-11で落とす。お互いに一進一退の攻防が続き、最終第5ゲーム。

相手の勢いに押されて2-7と離されたが、技ありのカウンターなどでじわりじわりと点差を縮めると、8-10からの4連続ポイントで大逆転勝利。日本はマッチカウント2-1となり、勝利に王手をかけた。

第4試合は、張本智和対黄鎮廷のエース対決。

過去の対戦成績は6勝2敗で張本が勝ち越しており、今年7月のWTTチャンピオンズでも3-1で張本が勝利している。

第1ゲーム、高速バックハンドで得点を重ねた張本が7-1とリードを広げて、第1ゲームを奪う。第2ゲーム、終盤にミスが出て追い上げられるも、タイムアウト後にぶつ切りの下回転ロングサーブで相手のレシーブミスを誘って、2ゲーム連取。

第3ゲームも得意のチキータなどを決めて主導権を握った張本がストレート勝利。日本は難敵・香港を下してグループリーグ3連勝とし、1位通過へ大きく前進した。




<世界卓球 男子団体グループリーグ>
日本 3ー1 香港
※5試合制(3戦先勝)

<第1試合>
戸上隼輔 0-3 黄鎮廷
11-13/4-11/6-11

<第2試合>
張本智和 3-0 林兆恒
11-5/11-7/11-4

<第3試合>
及川瑞基 3-2 呉柏男
5-11/11-7/7-11/11-5/12-10

<第4試合>
張本智和 3-0 黄鎮廷
11-4/11-9/11-3

<第5試合>
戸上隼輔 - 林兆恒